HIPHOP界の侠気ラッパ我リヤ主演のバスケットボールSFアクションムービー『スリー・オン・スリー』。監督は『発狂する唇』『血を吸う宇宙』などでカルト的人気を誇る佐々木浩久監督。今回行なわれたイベントには、佐々木監督と、前作からおなじみの、今回も役者として出演している黒沢清、高橋洋を迎えてのトークショーとなった。

佐々木監督「僕は小学生の時に観たハマ−プロダクションの映画が最初に映画にハマったきっかけで、その次好きになったのはマカロニウェスタンなんですけど。だから、映画の中にどうしても神父とか十字架とか棺桶とか処刑とか、そういうハマプロみたいなアイテムを入れてしまうんです。10才までに観た映画の記憶が自然と映画を作る時にアイテムとしてどんどん出てきてしまいますね。」
黒沢清「私もハマプロとかそういうのは観てましたので映画の原体験は同じような経歴ですが、佐々木くんのすごいのは、普通自主映画レベルを作っている段階でそういうのをやってみて、『あれ、やっぱ日本の映画に十字架は似合わねーなぁ。』、と1本くらい作った時点で気づいて止めるもんなんだけど(笑)。」
高橋洋「カレー作ってるはずが別のものになっちゃったけど、まあいいや。ってとこがありますよね。中からタワシが出てきたりしそうな。闇鍋映画ですよ。今回もプロデューサーから依頼された”近未来デスゲームもの”っていう枠組みが用意されていて、一見それをこなしているようにみえるんだけど、やっぱり変な方向にいってて、佐々木さんにしか撮れないものになっていると思います。どうしてもそういうものがでてしまうのって作家性ですね。」

☆『スリー・オン・スリー』はテアトル池袋にて公開中!!

◇作品紹介『スリー・オン・スリー』
◇公式頁『スリー・オン・スリー』

(綿野かおり)