『ミレニアム・マンボ』初日舞台挨拶、新たなスーチーを見いだす侯孝賢[ホウ・シャオシェン]監督
夜の台北から雪の北海道へ—。
侯孝賢[ホウ・シャオシェン]監督が描く、新たな愛のポートレート『ミレニアム・マンボ』が公開初日を迎え、次回作の準備で忙しいホウ・シャオシェンが舞台挨拶に駆けつけた。
『悲情城市』『フラワーズ・オブ・シャンハイ』などの世界的巨匠・侯孝賢[ホウ・シャオシェン]監督。本作は、2000年の台湾・北海道の夕張で撮影された、ひとりの女性の愛の喪失と再出発を描いた物語である。
夕張での撮影は、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭の開催期間中に撮影されており、映画祭の期間中の幻想的な街並をフィルムに焼き付けている。
2001年のカンヌ国際映画祭では上映され、高等技術院賞を受賞。その年の東京フィルメックスで上映され、昨年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭でも上映され、大きな話題を呼んでいる。
シネマソサエティは、初回から満席の状態で2回目の上映を待つ観客も多く1回目の上映後と2回目の上映前に監督の舞台挨拶が行われた。
舞台挨拶で、監督は、「スーチーにとってこの作品に出演して、今まで彼女が演じてきた役柄には無いものを感じとることができたのではないかと思う。カンヌ映画祭で彼女は、初めてこの作品をみることができ、上映後ホテルの部屋に戻って感動のあまり泣いていたそうです。」とエピソードを語ってくれました。
また、監督は、台湾に小さな劇場を持っているそうで、天井の高い劇場内を見渡し「お客さんは、こんなにいい劇場で映画を見ることができて幸せですね。」と語っていました。
すでに、今年の始めから次回作のために、何度か夕張市を訪れており、次回作が楽しみである。
☆『ミレニアム・マンボ』はシブヤ・シネマソサエティにてロードショー公開中!!
◆作品紹介『ミレニアム・マンボ 』
(外川康弘)