小山ゆう原作のベストセラー・コミック『あずみ』が、日本映画界を代表するプロデューサー、山本又一朗と、『VERSUS』で世界から注目を集める若き実力派監督、北村龍平のコンビにより、誰も見たことの無い時代劇アクションとして遂に完成した。5月からの全国ロードショー公開を控えた4月3日、帝国ホテルにて主要スタッフ・キャストによる完成会見が開催された。
 かなり以前より小山氏とこの原作の映画化を模索しつつ、映画化には中々いたれなかったと言う山本又一朗プロデューサーは、2001年のゆうばり映画祭での北村監督との出会い「彼の中に日本で映画を作ることと、世界に映画を出していくことの接点を感じました」と、その時が本作の意識的なスタートだったと振り返る。「目標は、日本映画でありながら世界を標榜したいという思いで作りましたので、その熱い思いが国内の映画ファンに伝わり、やがては世界に訴求できる作品になればと願っています」(山本)。
 「又さんから2年前のゆうばりで、まさか『あずみ』という言葉が出てくるとは思ってなかったので、心底びっくりしました。小山ゆうさんには、その作品で人格を形成されたくらい影響を受けた伝説の人で、山本プロデューサー、爺役の原田芳雄さんと僕にとっては伝説的な人たちと、間違いなく伝説を作っていくだろう二人のアヤ、ジョー、成宮、石垣や金子…名前をあげていくとキリがないですが、これだけでかい映画にもかかわらず、誰にもごり押しされることなく、やらせてくれた製作体制に感謝します」と挨拶した北村龍平監督は、ヒロイン・あずみ役に上戸彩が決定するまでの山本プロデューサーとのエピソードを軽妙に披露し、場を沸かせる。
 また、会見前に完成品を初めて見て自分でも感動したという上戸彩は、「最初に監督とあった時は怖い人かなと思いましたが、現場は明るくすごく楽しい撮影になりました。映画を見て、自分での反省点も沢山ありましたが、いい映画になりました」と初々しくコメントした。
 出席者それぞれが作品への思いと情熱を、エンターテイメント大作を完成させた充足感に満ちた晴れやかな表情で語っている模様は、ストリーミングでどうぞ。

なお、『あずみ』は5月10日より全国東宝系にてロードショー公開!
(宮田晴夫)

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