紅咲美乃里による天草四郎復活祈祷で幕を開けたHMV『魔界転生』フェア。HMV渋谷6Fイベントステージでは、復活祈祷式に続き03年版として復活を遂げた『魔界転生』の監督をつとめる平山秀幸監督と、天草四郎に寄り添い妖しい美しさを放つ従者・クララお品役の麻生久美子が来場し、トークイベントが開催された。
 最新版『魔界転生』は、昨日初号が出来たばかり。さらに特撮シーン等に若干の修正を加えた上で、1週間ほどで完成。そして、26日から待望のロードショー公開がスタートする。クララお品役の麻生も、未だ作品を見れていないそうだが、新たな役柄にチャレンジしたこの作品には、かなりの手応えを感じているようだ。「最初に話をいただいた時は、『魔界転生』だとは知らず、平山監督と窪塚(洋介)君と仕事をできるらしい…ってことで、嬉しいなって思って。その後作品が『魔界転生』で、完全な悪かどうかは判らないですが、私にとっては初めての悪っぽい役と知り嬉しかったです」(麻生)。演じるにあたっては、監督の言葉に従って楽しんで演じることを第一にしたとのことだが、『魔界転生』という架空の世界を構築する上でのリアリティの部分、着物を着た上での所作等は大変だったそうだ。「でも、台詞が普段言わないような言葉遣いじゃないですか。そんな所を、楽しんで演じましたね」(麻生)。
 平山監督は、「22年前に深作欣二監督の作品もあるし、京都撮影所での時代劇だしと言うことで、最初は地雷を踏むような感じでした。深作監督にはクランクイン前に御挨拶に行ったんですけど、その時「あまり自分のは気にせずに、あんたらはあんたらのええようにやんなはれ」と言われまして、結構力が抜けてありがたかったですね」と、製作スタート時の気持ちを振り返る。今回の作品は、最初から現在の形にしようと思い進めていったというより、撮影中に俳優・スタッフとコミュニケーションを重ねながら、現場の中で作っていった感が強いそうだ。撮影は昨年の10月頭から12月の半ば過ぎまでの2ヶ月強、東映京都をベースに、窪塚、麻生らの特殊な衣装が映えるロケ地を求め、普通に足を運び難いような場所でも多々行われたそうだ。特殊メイクを駆使し、ワンカットで撮られた天草四郎の首が飛ぶなどの派手な場面はもとより、そうした拘りの風景にも注目だ。
 最後にレポートの締めとして、二人からのメッセージを紹介しよう。
 「凄くテンポがよく面白い作品になったと聞いていますので、私も期待しています。きっと面白い作品になっていると思いますので、宜しくお願いします」(麻生)。
 「ノンストップの活劇を作ったつもりです。1時間45分映画館の中で楽しんでもらえればと思います」(平山)。
 なお、『魔界転生』は4月26日より全国東映系劇場にてロードショー公開!また、HMV『魔界転生』フェアの詳細は下記関連情報を参照のこと。
(宮田晴夫)

□作品紹介
魔界転生

□関連情報
HMV『魔界転生』フェア(造形物の画像はこちらに!)