10代の女性の心の揺れを繊細に描き、若い世代の女性たちを中心に絶大な人気を誇る魚喃キリコのコミックを原作とする『blue』が、3月29日初日を迎えた。同世代のファンで立ち見もでる盛況の渋谷シネアミューズでは、本作のヒロイン・桐島カヤ子役でモスクワ国際映画祭最優秀女優賞を受賞した市川実日子と、監督の安藤尋が来場し、舞台挨拶が行われた。
 市川は、作品をイメージさせる爽やかなブルーのドレス姿。「今日の衣装を制服とこちらとで迷ったんですけど、監督が学らん着て来てくれなかったので、ブルーにしました」と笑顔でコメント。 勿論、二人とも原作にも思い入れは深く、安藤監督は「自分でも大好きで、読んだ瞬間に涙が出るような凄い原作を映画化することには疑問もありましたが、それでも映画化したいという気持ちの方が勝りました。今でも自分が映画化したことを、嬉しく思っています」と、達成感に満ちた表情で挨拶。そんな安東監督が「初めての時に感じた凄い存在感とピュアさ」でキャスティングしたという市川は、「最初に原作を読んだのは、高校三年の時で、その時は自分が真只中だったせいか、気持ちがよくわからなかったのですが、映画化が決まりあらためて読み直したら、わかったんです。桐島役は難しくて、難しくて、難しくて…新潟でのロケ中ずっと考えてましたね。考えてた自分が、桐島が悩んでいる姿になったと思います」。市川が原作から判ったものは、一生懸命言葉を選ぶその姿をストリーミングで見て、また劇場で桐島カヤ子に出逢い感じて欲しい。
 なお、『blue』は渋谷シネアミューズにてロードショー公開中!また、シネアミューズのカフェでは、劇中のマスト・アイテム“アンバタ”も特別メニューとして用意されているそうなので、そちらも御試しあれ!
(宮田晴夫)

□作品紹介
blue
□スーパーレポート
モスクワ映画祭女優賞受賞会見