ジェリー・アンダーソン原案のSFアニメーション『FIRESTORM』製作発表会見開催
世界中に平和が訪れたかに見えた西暦2104年。そんな平穏な世界に影を落とす犯罪組織“ブラック・オーキッド”。世界主要国は、この“ブラック・オーキッド”の徹底破壊を目指し、各分野のスペシャリストを集め“ストーム・フォース”を結成。実は単なる犯罪組織ではなく地球侵略を目指すエイリアンであることが判明した“ブラック・オーキッド”に対し、“ストーム・フォース”屈指のエリート集団ストーム・フォース9”は地球存亡をかけ熾烈な戦いを繰り広げる。
『FIRESTORM』は、伝説のスーパーマリオネーション・シリーズ『サンダーバード』をはじめ数々の傑作群で知られるジェリー・アンダーソンの原案に基づき、米=日の制作会社が協力体制で制作した3DCGによるメカ描写をふんだんに盛り込んで、地球存亡をかけた戦いを描くSFアニメーションシリーズ最新作だ。監督・脚本には『キャッツ・アイ』ほか多くのテレビ・シリーズを手掛け、また大人気ゲーム『ファイナル・ファンタジー』の原案・脚本を担当している寺田憲史が担当。豪華声優陣の一人として、若手注目タレントの堀越のりが、声優に初挑戦しているのも話題だ。
本作の制作発表会見が、2月24日に開催され、寺田監督をはじめキャスト陣が作品への意気込みを語った。
寺田憲史(監督・脚本)——この話しを最初にいただいたのは1年半くらい前で、ロンドンのジェリー・アンダーソンさんのところにスタッフと行ったところ彼らの方でぶあついバイブルを用意していて、メカ・デザインは『トゥームレイダー』のスティーヴン・ベック、26本のプロットは全てジェリーさんが書くということでスタートしました。そして日本だけではなく、全世界に通用する作品にしたいということでキャラ・デザインに大貫健一君を起用し、またスティーブン・ベックのデザインを、『マトリックス』等のCGを担当しているハリウッドのCOMPUTER CAFEでモデリングした上で、国内3社でCG化していきました。2Dアニメはトランス・アーツが主体となって行われ、2Dのスーパーバーザーの大森英敏さんをはじめ、日本のトップ・クリエイター達が支えてくれておりますので、皆さんに気に入った作品が出来たのではないかと思っております。
高橋正也(サム・スコット役)——サムは、地球を守る“ストーム・フォース”という特殊チームの中の、9番目のチームの隊長です。私の感じたところでは、仕事を一生懸命こなしている好青年ですね。僕自身とは、被ってないですね(笑)。人物設定は20代後半ということなんですが、最初に絵を見たときに年上に見えてしまったので、台詞をしゃべる時に声があまり低くならないように気をつけて演じさせていただいています。この作品が、私の中で何かポイントになるような重要な作品になればいいなと思ってますし、そうするように頑張っていきたいと思います。
鷹森淑及(ナギサ・キサラギ役)——ナギサも“ストーム・フォース9”の一員なんですが、元マラソン選手でオリンピックなどでもすごい記録で優勝していたスター・アスリートとうかがっています。頭脳も明晰で活発で、でもちょっとお茶目なところもある可愛らしい女性です。最近ご注意をいただくのは、「いい女にならないでね」って言われることが多いんですけど(笑)、兎に角キリリッとカッコよくという役なので、あまり女らしくならないようにカッコよく頑張っていきたいと思っております。見ていただいた方にも、カッコよかったねと言われるように頑張りたいと思います。
堀越のり(ジュリア役)——ジュリアはトルネードの発進をする時に一番先頭を切って行く、テキパキとした仕事好きなカッコいい女性です。「トルネード、発進!」が決め台詞です。初めての声優ということで、1回目の時から毎回毎回緊張しながら、一つ一つ言葉を言ってるんですけど、すごく新鮮でやっていて楽しいです。このアニメは、声優初挑戦であるのですが、鳥肌が立つくらいこんなにすごい迫力のアニメって見たことがないなと思いながら、私も一生懸命頑張ってやっていますので是非宜しくお願いします。
続いて、『FIRESTORM』のダイジェスト版が初お目見えされた。どこか懐かしも感じられる正調SFアニメテイストと、最新のCGIを使用しながら重量感を感じさせるメカ描写、そして音楽の使い方などジェリー・アンダーソンらしさが横溢し、今後さらにスケールが広がっていきそうな展開に期待が高まる。また、主題歌を担当するザ・ネイビーズも、会場でミニ・ライブを行った。
なお、『FIRESTORM』(全26話)は2003年4月6日より、テレビ東京系全国ネットにて、毎週日曜日、朝9時より放映開始。
(宮田晴夫)