宮藤官九郎初主演映画『福耳』は田中邦衛がとり憑いた?!
2月10日新宿朝日生命ホールにおいて、『福耳』完成披露試写会が開かれた。特別ゲストとして出演者の宮藤官九郎、田中邦衛、高野志穂、司葉子、監督の瀧川治水らが舞台挨拶を行った。
主演の宮藤官九郎は、『GO』や『ピンポン』などの脚本で日本映画界に新風を吹き込んだ劇団・大人計画のメンバーである。今まで映画の出演は何度かあるものの主演は今回がはじめてだという。
宮藤—「映画にでるのは何度かあるんですけど、こんなにいっぱい出番があるのははじめてです。ほんと、いっぱい。うん、いっぱい。いっぱい僕でてきます。それが主演なんですね〜。みなさん、僕のこと好きになってください。」
宮藤演じる里中高志は29才のフリーター。入院した先の看護婦だった信長珪に一目惚れ。彼女を追いかけ老人向けマンション・東京パテオ内にあるレストランで働くことになった。バイト初日、高志は入り口で変な老人(田中邦衛)に話し掛けられる。しかし、その老人・藤原富士郎は既に死亡。怪訝に思った彼が鏡を覗くと、またしても富士郎が現れた!彼は、生前好きだった神崎千鳥(司葉子)への思いを遂げるために、彼にとり憑いたのだ。千鳥はここのマドンナ的存在。彼女を狙う老人たちやら、おかまのマスター(宝田明)やら、他にも個性的な老人たちが沢山。にぎやかな老人マンションでの日々がスタートしたが…。
監督は、映画はこれが1本目の瀧川治水(TV「アナザヘブン ECLIPSE」「リング」「恋愛中毒」)。
瀧川監督—「お年寄りに元気になって頂きたくて、この映画をつくりました。今日が初披露です。お客さんに実際ご覧いただいて、はじめて映画というものは完成すると思っております。本日はおこしいただいてありがとうございます。」
この生きる勇気と感動を与える、ファンタスティックコメディの誕生に創った側も観客も、一体となって初披露を祝っているようであった。
『福耳』は今秋、全国ロードショー!
◆『福耳』