TOKYO FILMeX 2002最終日、閉会式を前に受賞記者会見が行われた。
最優秀作品賞『コダック VISION アワード』には、タイ映画の『ブリスフリー・ユアーズ』(アピチャッポン・ウィーラセタクン監督)が受賞。副賞としてコダック株式会社より賞金100万円が授与された。
また、審査員特別賞には、タジキスタン映画の『右肩の天使』(ジャムシェド・ウスモノフ監督)に決定。
審査員のコメントは、下記のとおり。

アン・ソンギ審査委員長「最優秀作品賞は、審査員ほぼ全員一致で決まった。受賞理由は、これまでの形式や枠にとらわれない印象を受けました。観客を自然の中へどんどんと引き込んでいく作品、シーンや時間が過ぎていく中で見る側の創造力を引き出した作品だといえます。また、見ている側の心を開かせてくれる作品だともいえます。映画と人間の本質とは何かを語ってくれた作品だといえます。そういう点で意見が一致しました。今の時代の映画は、より刺激的でかつ衝撃的な映画が多く、そして娯楽適名映画が多いと思います。そういう状況の中で映画の存在価値をしてしてくれて映画の1つのモデルを示してくれた作品だといえます。この作品はほかの映画祭などでも評価されていますが、グランプリを受賞するにあたっては、何の迷いもありませんでした。審査員の考えが一致しています。『右肩の天使』は、タジキスタンの映画はあまり見る機会もなくその国に住んでいる人たちの姿や慣習などに始めてふれることができ、関心を持ちました。映画を見終わると映画の完成度や演出に興味があり撮影や演技がとてもすばらしかったです。受賞するに値する感動を与えてくれました。」

−−−−受賞の感想は?
ジャムシェド・ウスモノフ監督「今回の受賞は、とてもうれしいです。それよりも映画祭に参加できてプロフェッショナルなすばらしい審査委員に評価していただいたという点が何よりもうれしかったです。特に評論家のジャン=ミシェル・フロドンさんのフランスで映画の批評記事を書いていらっしゃる方に評価していただいたということがうれしかったです。」
2作品とも日本でも一般公開は、決定していない。

TOKYO FILMeX 2003は、来年11月22日(土)から8日間開催することが予定されている。

□公式サイト
http://www.filmex.net/