35歳にして高校の化学の教師からメジャーリーガーに転身した、実在の剛速球投手「ジム・モリス」。安定した生活から自分の夢に挑戦した最年長ルーキーの半生を描いた映画『オールド・ルーキー』の試写会が、12月5日(木)丸の内プラゼールで行われた。

試写会には一般客のほか、青田典子、曙太郎、神田うの、池谷直樹、与田剛ほか多数の有名タレント、各界の著名人が来場。上映前には、この日のために来日したジム・モリスをゲストに迎え、スポーツキャスターとして活躍中の木場弘子を司会進行役にトークショーが行われた。

今回は、トークショーのコメントの一部を紹介する。

あいさつ
ジム・モリス
お招きとてもありがとうございます。初めての日本で、みなさんとてもいい人ばかりで、アメリカに帰るのが少しさびしいですね。

−−今は、どんな活動をされているのでしょうか?
ジム・モリス
今はアメリカ中を飛び回って、企業や学校、教会などで「自己啓発の方法」についてスピーチをしています。また野球が大好きなので、野球学校で子供たちに野球を教えたりもしています。

−−35歳にしてメジャーリーガーになり、全米の脚光をあびたときはどのようなお気持でしたか?
ジム・モリス
その時はあまり考えることなく、毎日が早く過ぎ去った気がします。それまでは化学の教師で授業とテストの採点の毎日で太っていたんです。そして、生徒とある掛けをしてあることが起き(注:詳しくは映画を参照)、メジャーリーグの入団テストを受けることになったんです。

−−テスト入団時に、時速156kmの球を投げたということですが、どうしてそれができたのでしょうか?
ジム・モリス
自分自身でもよくはわからないんですけど…高校を卒業してマイナーチームで野球をしていたときから約20年のブランクがありました。でも、その間も野球を生徒たちに教えていて、肩に負担をかけずに投げることを毎日続けていたのが良かったんじゃないかと思います。テスト入団時に時速156kmの球を投げたことを初めて知ったとき、「自分は、こんな球を生徒たちに投げていたのか」と、申し訳ないと思いました(笑)。

−−この映画では、フィルムコンサルタントとして制作に携われたとのことですが、お気に入りのシーンはどこですか?
ジム・モリス
今回は、ディズニーがとてもいい映像を作ってくれて感謝しています。好きなシーンはたくさんありますね。出来上がったものを見て、あまりにも自分の経験に忠実な映像で、自分でも泣いてしまいました。

−−これからのご予定や、やりたいことは何でしょうか?
ジム・モリス
自分は将来の夢をたくさん持っていて、「メジャーリーガーになる」という一つの夢はかないました。今は現役を引退しましたが、その理由は、1年間、映画を作るためと、本を書くため、家族と一緒に暮らすためでした。もちろん野球は今でも大好きですし、自分ではまだまだ若く(野球を)やれると思っています。今回、日本に滞在するのはたった2日間ですけど、もし夢として可能であれば日本のマウンドで野球をやってみたいですね。

映画『オールド・ルーキー』は、2003年1月18日(土)より丸の内ピカデリー2ほかで、全国ロードショーされる。

□作品紹介
オールド・ルーキー