『白い船』初日舞台挨拶開催!「海と空はCG・合成一切無し、本当の島根です」
島根・鳥取で5月18日からの先行公開では既に3万人の動因を記録、美しい島根の景色を背景に、夢を叶えようとする素直な心と優しい気持ちの可能性を描き静かなる感動に満ちたエンターテイメント『白い船』が、7月6日に東京での初日を迎えた。当日初回、二回目の上映前には、同県出身の錦織良成監督をはじめ、静香先生役の中村麻美さん、音楽を担当した角松敏生さんらが出席しての初日舞台挨拶が開催された。特に二回目の挨拶時には本作の主人公好平を演じた現在中学二年生の濱田岳君も、授業を終えてから駆けつけたが、多くの観客を前にガチガチにあがっている様子も、素直な作品になんとも相応しく、客席からの温かい拍手を浴びていた。
錦織良成監督——ようやく東京での公開の日になりました。島根では既に公開され3万人を超えるヒットをしているそうです。口コミで広がっていって、二度・三度観たという人も沢山いると聞き本当に嬉しく思っています。今回の作品は、地元の人たちと角松君を含め映画のスタッフ・キャスト全員の思いが、ちゃんとこめられたと自負しております。今日は、是非楽しんでいってもらいたいと思います。
今回は実話をテーマに色々脚色させていただいたものですが、あらためて取材で戻って島根は本当にいい所だなと思いました。ご覧いただいてわかると思いますが、青い海と青い空はCGも合成も一切ない本当の島根の海と空ですので、気に入っていただいて、島根なんぞに足を向けていただければ嬉しく思います。
中村麻美さん(佐藤静香役)——今回の作品は、一月半、地元の子供達そして岳君をはじめとする東京の子供達と一緒に、色々なことを頑張って乗り越え、生活しながら楽しく撮影をしていきました。皆の色々な思いが沢山つまっています。これから観られる方が、どう感じられるかはわかりませんが、気に入っていただければ周りの人にすごくよかったよと伝えて、また身に来ていただけたらなぁ…とそういう映画です。
現場は子供達がいるっていうだけで、スタッフも大人の役者さん達も皆童心に帰ったようで、子供の頃にした遊びをしたり、すごく貴重な体験をさせていただきました。
濱田岳さん(和泉好平役)映画がどうこういうよりも、やっぱり1ヶ月島根に行って……、映画もよくできたんですけど、人の温かさに触れられたことが一番いい思い出になりました。一番頭に残っていることは…全部です。島根の子供達は皆タフなんで、一緒のレベルで遊ぶのが大変でした。
角松敏生さん(音楽)——私は今回スタッフに徹して、全編のスコアを担当させていただきました。監督と演じられた方々の作品を最終的に仕上げる責任重大な役をいただきまして、10年以上この仕事をしてきましたが、映画音楽というまた別の領域でいい仕事をさせていただいたなぁと思います。皆さんに、観て感じていただければなと思います。
すごく静かでたんたんと日常を切り取っていくタイプの映画なので、最初にラッシュを見た時には「監督これ音楽いらないよ」って言ったんですが、それだけだど余程感性が鋭い人にだけしか感じられない作品になってしまう。そこを音楽が台詞の間や背後に隠れたメッセージを拾っていく作業で、作る側にとってはひじょうに遣り甲斐がある仕事でしたね。
なお、『白い船』はシネ・ラ・セットほか、全国ロードショー公開中!。
(宮田晴夫)
□作品紹介
白い船