作品選考ディレクターの小泉幸子さんがまず舞台に登場して作品を紹介。クリストフ・ルッジア監督、主演のヴァンサン・ロティエとアデル・ハネル、製作のベルトラン・フェヴルが日本語で挨拶をしてはじまった。上映終了後の場内は、静かな感動に包まれていた。ティーチインでも目が覚めるような素晴らしい作品という声がたくさん寄せられた。この映画の原点に関する質問には、監督自身の子供の頃と親友2人にあり、作り上げるまでに20年の月日がかかってしまったとコメント。またこのテーマを選んだ理由については、子供の孤独と苦しみ、大人と子供のコミュニケーションの不在を描くためだったと答えていた。主演の2人が演じたのは、自分の殻に閉じこもっているクロエとそんな彼女にに触れることも話すこともできない孤独なジョゼフ。役作りが難しかったのでは?という質問に、アデル・ハネルは感情の表現を学ぶために6ヶ月のトレーニングを受けたとコメント。ヴァンサン・ロティエは感情表現が激しいので大変だったが、それも乗り越え演技することができたと語っていた。(Mika Saiga)