ジャク・タチの甥であるジェローム・デシャンとパートーナーのマッシャ・マケエフとが舞台に登場し、今回の上映作品とタチについて語ってくれた。
「『ぼくの伯父さん』はタチの作品の中でも一番やさしさにあふれている作品。近代的になり、生活しやすくなった反面、生活しにくい部分もあり、そこが描かれている。近代を批判するわけではなく、ユニークに問いかける形で描きだしている。」とマッシャ・マケエフは語り、「意識的に笑わせようとしていないのに、笑いを誘っている。タチ自身はなぜ皆が笑うのかがわからない。なぜなら彼は大人でありながら子供であるからだ。」とジェローム・デシャンは語っている。
フランス映画の傑作の一つであるこの作品は、20年たった今でも色あせることなく輝き、多くの人を魅了してやまないのであった。
(Mika Saiga)