前作の公開から9年、ファン待望の中5年を越える制作期間を経て完成した『WXIII 機動警察パトレイバー』が、3月30日に封切り初日を迎えた。昨年の東京ファンタでのプレミア上映時にも、かっちりと作られた“日本映画”として高い評価を得た作品らしく、上映劇場である新宿東映パラス2には朝早くからの上映にもかかわらず多くのファンが詰めかけ立見も出る大盛況。そんなファンの熱気の中で、初回上映前には本作及び同時上映の『ミニパト』のスタッフ・キャスト総勢8名が来館し舞台挨拶が行われた。

出渕裕さん(『WXIII』スーパーバイザー)
「長いことかかってやっとこぎつけたという感じです。渋いといえば渋い、地味といえば地味かもしれませんが、映画としては完成したものになったと自負しています。中味の濃縮された作品ですので、一度しか観ないという方は真剣勝負で観て欲しいし、何度も観るという方には観返すたびに発見のある映画になったと思います」
とりみきさん(『WXIII』脚本)
「元々外伝としてスタートしたものなので、パトレイバー、特車二課があまり登場しませんが、作り手の意識としては過去のパトレイバーに対して愛情と敬意を持って書いたつもりですし、他のスタッフもそれは同じです。それらに関しても、出番が少なくとも愛情を持って描いてますし、映画の必然として妥当なシーンになったと思います。1本の映画として楽しんでもらえれば幸いです」
川井憲次さん(『WXIII』、『ミニパト』音楽)
「今回の音楽は丁度去年の今頃、河口湖のスタジオでふきのとうを摘みながらトラックダウンを行っておりました。それから1年間熟成されて(笑)本日公開の運びとなったわけですが、音楽面でも地味な音楽だと思いますが、いつものようにいろいろやってますのでお聞きになってください」
遠藤卓さん(『WXIII』監督)
「高山総監督が課したハードルは過酷で高いものであり、いくつかは蹴り倒していっている気もしますが、自分が観客だったらとても好きなタイプの作品になったと思います。皆さんお待たせしました。じっくり楽しんでください」
平田広明さん(『WXIII』秦真一郎役)
「声の収録は音楽よりももうちょっと遡り、随分昔になりますので、やった本人として忘れているところもありますが、素敵な作品になっています。個人的には大好きな台詞の少ない役ということで(笑)、一言一句聞き逃さないでください」
田中敦子さん(『WXIII』岬冴子役)
「絵をじっくり観てください。私は最後のスタジアムで怪物がやられてしまうシーンがあるんですが、そこがとても印象的でじっくり観てください。パトレイバー・ファンは勿論、パトレイバーを知らない人やあまりアニメを観ない方でも、実写のような感覚で楽しめる作品です」
神山健治さん(『ミニパト』監督)
「僕たちはおまけということで『ミニパト』という作品を作りましたが、僕も西尾君も昔からのパトレイバーファンで、本来は客席側でもおかしくないと思うのですが、皆さんと同じくらい愛情をこめて小さい作品を作ったつもりです。そのへんを楽しんでいただければと思います」
西尾鉄也さん(『ミニパト』作画監督)
「今回はジャパ二メーションの底力とか、ハイクオリティのアニメーションとかは『WXIII』にまかせましたので、『ミニパト』は箸休めとなればいいかなと思います」

なお、『WXIII 機動警察パトレイバー』はシネリーブル池袋、新宿東映パラス2ほか にて、ロードショー公開中!。『ミニパト』も同時シャッフル上映中!

□作品紹介『WXIII 機動警察パトレイバー』
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=2331

□作品紹介『ミニパト』
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=2731

(宮田晴夫)