辻監督が語る自分自身の愛情の物語『フィラメント』初日舞台挨拶
辻仁成監督、大沢たかお、井川遥主演『フィラメント』が新宿ジョイシネマにて3月23日初日を迎えた。
初日には、辻監督、大沢たかお、井川遥、松尾玲央(映画出演後に、不二子から改名)が出席し、舞台に上がりました。
先週から辻仁成さんの次回映画化作品に関する話題がマスコミを騒がせており、劇場には60を超える多数のマスコミ媒体がありまり騒然としている中で、舞台挨拶が行われました。
出席者からのコメントを紹介します。
辻監督「徹夜で並んだ方もいて、スタッフ、俳優一同、初日を迎えることができて大変うれしく思います。今日はマスコミの方がいつもより多いのですが、僕の恋愛感とか人生観とか家族感とかそういうものは、すべてこの本日公開の作品の中にメッセージを託してありますので、作品をみていただければと思います。」
大沢「去年の夏に撮影をしまして、1年も経っていないのですが、いつ公開なのか楽しみに待っていました。やっと今日という日を向かえて本当にうれしく思っています。今日は悪い天気中来ていただいて本当にどうもありがとうございました」
井川「私自身、映画初出演で緊張と楽しい思い出と複雑な気持ちで、監督にはいろいろと優しく引っ張って頂いて素敵な作品に仕上がったことをうれしく思っています。自分自身には初めてことで、映画を先に見させてもらって、自分のシーンを観ているとだんだん叫びたくなるようなくらい自身が無くって、まだまだだなぁと痛感しました。これが第1作目でよかったなぁと思います。」
松尾「撮影が1ヶ月くらいあったのですが、最後のシーンでは役の中の感情と撮影が終わるという感情とか重なり合って撮影が終わってからも涙が止まらなかったですね。すごいいい映画だと思います。」
辻監督「自分の中で30代に家族を失うという経験があって重なるところがあって、こういうことがあっても家族は失わないということを後で自分自身が気が着くことになるわけです。そういう複雑な思い中で自分が表現者として小説や映画を撮ってきていますが、この思いをいまのような切れやすい時代に何か形に愛のある作品を作りたいと思ったわけです。それがこの『フィラメント』の最初のインスピレーションの始まりで、出来上がった作品をお客さんがどのように受け止めてくれるかわかりませんが、日本という国の中で、愛をひたすら掴み取ろうという者の作品と思っていただければと思います。自分自身の愛情の物語だと思っています。是非、多くの人に観ていただき、こう表現があるんだなぁと思っていただければと思います。」
『フィラメント』は、東京は、新宿ジョイシネマ3、池袋シネマサンシャインを皮切りに、全国ロードショー公開されます。
□作品紹介
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=1996
(YASUHIRO TOGAWA)