いよいよ今週末よりロードショー公開となる『プリティ・プリンセス』。ゲーリー・マーシャル監督による本作は、“〜ウーマン”“〜ブライド”に続く“プリティ”シリーズ第3段で、全米興収1億ドル突破の大ヒットを記録したロマンチック・ラブストーリー。普通の女子高生が、ある日突然お姫様に!という女性なら誰しも夢見たことのあるシチュエーションをゴージャスで軽妙、そして感動的に描いている。
 本作の公開を前にした23日、あたかも王宮のようなシャンデリアも鮮やかなリーガロイヤルホテル早稲田のロイヤルホールにて、女性映画ファンを対象にしたちょっとゴージャスなスペシャル・トークショー試写会が開催された。
 MCの伊藤さとりさんの紹介で、女優として活躍中の菊川怜さんと、彼女が所属するオスカープロモーション所属で、いわば後輩にあたる黒石えりかさん、原理恵子さんが舞台に登場、ご自身の経験や想いのこもった作品の魅力を語ってくれた。
 「“プリティ”シリーズと言うことで期待してたんですが、期待以上!ジーンとこてホロッとしてしまいました。すごくチャーミングで感動する映画です。ヒロインのミアがピュアで、元々はそれほど前向きではなかったのが、自分の意志で輝く方向に変わっていくところや、周囲の人たちの思いやりに泣けました」と作品の感想を語る菊川さん。彼女自身“東大生のプリンセス”として注目を浴びたわけだが、その時の周囲の様子等はどうだったのだろう。「身近な友人は全然変わらずに接してくれて感謝してます。ただそうでない知らない人たちには、変に目立ってしまって本物の自分じゃないようにとらえられたこともありました。でも、現在は不安はありませんよ。ミアもそうですが、周りが変わっても自分自身のいいところは変わらない。そういう部分が魅力的になり、輝いていくと思うからです」(菊川さん)。
 神妙に先輩の話に耳を傾けていた二人も、この映画には感動と多くの共感を抱いたようだ。「楽しいだけじゃなく、感動できて素晴らしいです。私はミアと同年代なんで、学校のシーンでは私自身も体験したこともあって、すごい辛い気持ちが伝わってきたり体感できました」(黒石さん)、「主人公と自分に重なる部分があり、とても勇気づけられました。私は人前で喋るのが苦手だったりするのですが、ミアが成長していく姿に自分も頑張るぞという気持ちになりました」(原さん)、こうした部分は若い女性…に限定した話ではないのだが…なら、誰しも多かれ少なかれ自分自身を投影せずにはいられない感情を、繊細に描いている作品の魅力だろう。アメリカでの大ヒットはまぐれ当たりではないのだ。
 なお、ヒロイン・ミアを演じてスクリーン・デビューを飾ったアン・ハサウェイに関しても、「仕草や笑顔がチャーミングです」(菊川さん)、「ジュリア・ロバーツ以上になるかもしれない。次回作も楽しみです」(黒石さん)「彼女の笑顔がとても素敵でした」(原さん)と揃って好印象!同性から好感を集める親しみやすさとキュートさは要チェックだ。
 さてトークの最後は、菊川さんからの後輩二人、そして全ての若い女性へ向けての応援メッセージだ。「自分を殺したり周りを気にしたら楽しめないし輝けないんです。やはり最初の無邪気な部分は忘れず、怖がらず、勇気をもって。失敗したら、その時にやり直せばいいんだから。そうじゃないと変われないし、自分を愛し信じてのぼのびやれば、自分らしさがでてきていいと思います」。その言葉に会場中が頷き温かい空気が満ちた中で、待望の『プリティ・プリンセス』の上映が始まったのだ。

なお、『プリティ・プリンセス』は1月26日(土)より、みゆき座他、全国東宝洋画系にてロードショー!

□作品紹介
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=2479
(宮田晴夫)