8耐イベントも今日で6日目、本日のトークのゲストは黒沢清監督。「CURE」「回路」等、その作品は海外でも評価が高く、日本を代表する監督の一人でもあります。司会は映画では看守を演じた岡村洋一さん。佐々木浩久監督は「ドレミファ娘の血は騒ぐ」(故・伊丹十三氏の怪演も印象深い)以来、「現場の自由さが魅力的だった」黒澤監督の助監督として黒澤演出をみっちりと学んだのだそうです。「佐々木は優秀な助監督だった」と黒沢監督。「黒沢監督と無駄話を一杯するとか、自主映画の現場にいられる助監督だったかな」と謙遜する佐々木監督。

ゆったりと腰掛け、言葉を明晰に話す黒澤監督に対し、師匠への遠慮からか今日は比較的大人しい佐々木監督。最初は現場でもそれほど打ち解けてはいなかったのですが、テレンス・フィッシャーの話題で盛り上がり、映画への業が深い事を確認しあい、急速に信頼も深まっていったようです。

「元々、くだらない事がやりたいの?」と黒沢監督に聞かれ「『妖女ゴーゴン』がたとえば町にいたら、それはそれで笑えるじゃないですか。自分が最初は恐いと思って作っていたものが人に笑われて、そういうものありかなと」と佐々木監督。

「断れない性格なもので」と言いながら、色々な映画に出演している黒沢監督。今回の役は新聞配達。黒沢監督曰く「どうみても新聞配達には見えない衣装」「この映画の中では地味な服装」で、妙な存在感を出しています。謎の多い人物ですが、正体は映画を観てのお楽しみという事で。さて、師匠から見た佐々木監督の演出はというと「きびきびとして僕なんかよりプロ」となかなかの評価。しかし「発狂シリーズ3作目は僕が撮りたい」と黒沢監督が言うと、即、ディフェンスに入った佐々木監督でした。

明日はいよいよ三輪ひとみちゃんの登場、とっておきのプレゼントも用意されているとか。ファンもそうでない人も、21時のテアトル新宿へ急げ!!!

□作品紹介
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=85
(鈴木奈美子)