伊藤英明、釈由美子主演、佐藤信介監督の映画『修羅雪姫』。2001年12月15日(土)、テアトル新宿で公開初日舞台挨拶が行われた。

当日は、この作品が初めて主演映画となる釈由美子と、佐藤信介監督、そして樋口真嗣 特技監督と一瀬隆重プロデューサーが出席。冷酷な暗殺者集団の中で育った女刺客「雪」が組織を抜け逃亡。非情な追っ手たちと壮絶な戦いを繰り広げながら本当の幸せを掴むまでを、香港アクションと日本のSFXを駆使して描いた、新世紀エンタテインメント作品について、それぞれの立場で魅力を紹介した。

■コメント
佐藤信介(監督)
企画が始まってから1年以上が過ぎ、いろいろな苦労もありました。感慨深いですね。脚本を書いているときはここまでのものができるとは思っていなかったので、驚きました。注目してほしいのは、アクションとドラマです。90分間の間に、詰め込めるだけのものを入れましたのでそのあたりをご覧になっていただきたいです。

樋口真嗣(特技監督)
今にして思うと、大変だったのは撮影の前ですね。今まで日本の映画ではこういうタイプの作品がほとんどなかったので、どういう形で映像化するか監督と悩みながら話し合いました。その結果、今までにない映画ができたと思います。

一瀬隆重(プロデューサー)
ハイパーSFアクションに挑戦したのは、元々ほかの人がやらないことをするのが好きで、アクション映画が日本にあまり根付いていなかったので、機会があればぜひやってみたいと思っていたんです。そんなときに『修羅雪姫』の原作を知り、DONNIE YENと出会い彼がアクション監督をやってくれることになり、この映画が動き出しました。色々な人との出会いの中から、この映画は生まれたと思います。そして、日本のアクション映画が世界中の人たちが楽しんで見る日がくるように、挑戦を続けていきたいと思います。

釈由美子さんを主演に選んだのは、グラビアの明るい笑顔だけではない悲しげな表情とかを深夜にテレビで見たバラエティ番組で感じて、それを引き出してみたいと思ったからです。後から調べたら釈さんは剣道初段と知り、これはいけると思いました。でも、ここまですばらしい演技をするとは思っていなかったので、スタッフみんなも絶賛していました。

釈由美子(雪 役)
一番大変だったのは、やっぱりアクションですね。撮影時はもちろん吹き替えの俳優さんもいらっしゃったんですけど、負けず嫌いなので、自分で危なくないなと思ったときは自分でやらせてほしいと監督にお願いして、できるかぎり自分で演じました。そのアクションシーンを見ると自分じゃないみたいですね、普段はあまり運動しませんし(笑)。雪姫は笑顔を見せないクールな役でしたけど、普段の自分と違う分気持ちの切り替えが早くできて、お芝居は楽でした。普段の自分と雪姫としての自分、どちらも自分なんだと思います。