世界で 120 億円以上の興行収入を叩き出し、日本でも大ヒットを記録した BBC アース・フィルムズが贈るネイチャー・ドキュメンタリー『アース』(2008)。神秘的な地球のあるがままの姿を切り取った『アース』は多くの人々を魅了した。そしてその『アース』から 10 年の時を経て、第 2 弾となる『アース:アメイジング・デイ』が 11 月 30 日(金)に日本公開される。

★日程: 11月20日 (火)
★場所: 神楽座(東京都千代田区富士見 2-13-12 KADOKAWA 富士見ビル 1F)
★囲み取材:17 時 45 分~(10 分) ★イベント時間:18 時 30 分~19 時 10 分
★ゲスト: 佐々木蔵之介さん、早坂ひららちゃん、新宅広二先生(動物行動学者)

そしてこの度、本作の公開直前イベントが開催された。登壇したのは俳優であり本作の日本版ナレーターを務められた佐々木蔵之介さん、そして「天才!バカボン」シリーズでハジメちゃん役を演じて脚光を浴びた天才子役の早坂ひららちゃん。
佐々木さんは映画をご覧になって「10 年前劇場で見て 10 年温めていた理由が分かった」と話し、家でもトイプードルを飼っているほどの動物好きというひららちゃんは「親子のシマウマが川で助けてもらったところに感動した」と愛くるしい笑顔で話した。また関心したポイントとして佐々木さんから「役者という仕事をしているからこそ、どんなアングルで撮ってるの?なんで肩越しで撮れるの?引きで雨粒までどう撮ってるの?とアメイジングづくし。どれだけの熱量をかけて撮っているのか、カメラマンが生態学や行動学を学んでどの方向で狙って撮っているのかがよくわかる素晴らしい映画でした」と役者目線の貴重なコメントを寄せた。
そんな 2 人へ動物クイズを実施。答えの解説者として、本作の監修を務めた動物行動学者の新宅広二先生も加わりクイズがスタート。

1 問目はシルエットになった 3 択から本作にも登場する海の動物「イッカク」を当てるもの。佐々木さんは「B のフランクフルトのようなもの」、ひららちゃんは「C」を選んで見事ひららちゃんが正解!ピョンピョンと跳ねて喜ぶひららちゃんに、「間違ってた、勘違いしてた」と反省する佐々木さん。新宅先生からは「イルカとクジラは実は生物学上は同じ動物で、4mを境に大小で呼び方を分けている」というトリビアに感心する 2 人。またイッカクの角は実はキバであり、上唇を突き破って出っ歯であることに「危ないですよ!」と思わず声を荒げる佐々木さん。お互いがぶつからないところも「感覚が分かってるんだ」と感心した様子だった。

2 問目は真っ白のパンダの絵を、2 人で力を合わせて黒い部分を予想して塗るというお絵かきクイズ。制限時間 30 秒の中、相談しながらも必死に黒いと思う部分に塗る2人。次第にひららちゃんが「ここ違う!ここ分かんない!」と焦るのに対し、「えっ、ここ違うの?そうやんな、ここ塗っておこうか」と主導権をひららちゃんに譲りつつ、けれどもシッポに『パ』と書くなどいたずらする佐々木さん。その様子はまるで親子の姿を見ているよう。そんな和んだ状況の中、正解を知って「えー!そうなんだ!」と脚など意外な部分も黒いところに驚く 2 人。さらに新宅先生は「黒と白の意味は、標高の高い寒い地域に住むパンダにとって冷えやすいところが黒い部分」と話し、会場全体が関心した様子。「『パ』と書いたのはパンツのつもりで書いた。なら脚が黒いのは靴下を履いているということか、へー。」と感心しきりな佐々木さん。またパンダの実寸大の模型にも触れて、生まれてすぐと 2 週間の模型を比較して「2 週間ってほんまに重いなー」とびっくりした様子。パンダのウンチとは知らずに匂いを嗅いで「草みたいな匂い」とひららちゃんが言う通り、ほぼ笹を食べて生きるパンダ。その匂いがウンチにも反映されていて驚く2人。肉食から草食になっている途中ということも知り、「パンダがたまにバーっと勢いよく食べる映像を観たことがあるけど、そういうことか!」と感心しっぱなしの佐々木さん。

3 問目は佐々木さんから、ひららちゃんと会場のお客さんへの出題。「クジラはどう寝るか?」というクイズに「これは分かる!」と自信満々のひららちゃん。『頭を上にする』という会場の予想や大人の誘惑にも負けず意見を貫き、顔を下にして縦向きにシールを貼った。見事正解して「ヤッター!」と大喜びのひららちゃん。「実は分からなかった…」と告白する対照的な佐々木さん。新宅先生からも「さらにイルカは寝ない動物で、実際には左脳が寝ている時に右眼が開いている。それを交互に繰り返す」ということにも驚き、さらに縦にして寝る意味もまだ謎に包まれている上、単なる寝相と知って佐々木さんは「ウォーターベッドやからね」と会場を爆笑させた。


ひららちゃんが 2 問正解、佐々木さんは 0 問正解という結果だったものの、頑張った 2 人に対してスペシャルゲストとして本物のナマケモノがステージ上に登場。本作では大変貴重な泳ぐ姿を披露しているナマケモノが、木にぶら下がった有名すぎる姿そのままにステージ上に登場し、実物を目の当たりにして「わー!おー!」と興奮した様子。以前ナマケモノがお気に入りと挙げていた佐々木さんは「この場に来る時点で働きものですよ。爪がすごいですね!」と感激した様子。猿などは棒を握るのに対してナマケモノは爪でひっかけているため、死んでもぶら下がったままであることや、うまくいけば 30 年生きれることを知り「すごいなー!省エネモードに入ってるんやなー。」と感動した様子。また木にぶら下がってあまり動かないことで「狙われない?」と心配する佐々木さんに対し、新宅先生から「枝の先にぶら下がるのが得意だから、ジャガーなどの動物は行けない。その代わり鷲などに狙われる」と知って「楽しているようで大変!」とナマケモノの気持ちに寄り添う佐々木さん。その間も自由に頭を上げ下げしたり、ポジションを変えたりと動くナマケモノに 2 人は見入った様子だった。

最後に佐々木さんから「ナマケモノは一生分の仕事をしましたね。この作品はタイトルの通り、僕たちと同じ時間を過ごしている。ご飯を食べたり喧嘩したり…。家族で是非ご覧頂きたいし、全ての映像も、クジラが話す音もすごい。これはどう撮ったの!?と感心ばかりで記憶に残る映画だと思います。是非劇場でご覧ください。」と締め、興奮と感動の中イベントは終了した。


監督:リチャード・デイル、ピーター・ウェーバー、ファン・リーシン/プロデューサー:スティーブン・マクドノー/製作総指揮:ニール・ナイチンゲール/音楽:アレックス・
ヘッフェス/脚本:フランク・コットレル・ボイス、ゲリン・ヤン/製作:BBC アース・フィルムズ
2017 年/イギリス・中国/94min/5.1ch/アメリカン・ビスタ/原題『Earth:One Amazing Day』/監修:新宅広二
配給:KADOKAWA earthamazingday.jp ©Earth Films Productions Limited 2017