米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」(SSFF & ASIA)となら国際映画祭は2018年6月5日(火)に共同企画として『シネヴィジョン』を開催、本イベントの特別ゲストとして登壇した河瀨直美監督が、自身がエグゼクティブ・プロデュサーとして運営に関わるなら国際映画祭(2018年9月20-24日)の新企画とポスタービジュアルを世界初公開しました。

なら国際映画祭2018(9/20-24)withショートショートフェスティバル&アジア2018 スペシャルイベント      ※敬称略

■日程:6月5日(火) 18:30~  ■場所:アンダーズスタジオ(港区虎ノ門1-23-4 虎ノ門ヒルズ)

■登壇者:河瀨直美監督(なら国際映画祭エグゼクティブ・プロデュサー/49)、別所哲也( SSFF & ASIA代表/52)

<河瀨直美監督が、なら国際映画祭2018の新企画及びポスタービジュアルを世界初解禁!>

ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2018のクリエイターズセミナースペシャルイベント内で、なら国際映画祭エグゼクティブプロデューサーである、河瀨直美が登場し、「なら国際映画2018」の新企画及び、ポスタービジュアルを世界初解禁しました。新企画はショートショートフィルムフェスティバル&アジア2018との共同企画でもあり、代表の別所哲也と一緒に両映画祭のみどころなどを語りました。

MCの呼び込みで「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」代表 別所哲也氏と「なら国際映画祭」エグゼクティブプロデューサー河瀨直美監督が共に登壇。2つの映画祭のコラボレーション企画「シネヴィジョン」の前に対談が実現した。河瀨監督の別所氏へのお祝いの言葉から会がスタート。「別所さん、20周年おめでとうございます。素晴らしいですね」と声をかけると別所氏が「気がつけば20周年。この20年でシネマの有り様も変わり、カンヌ国際映画祭でも様々な形を残している河瀨監督と出会い、なら国際映画祭でも様々な取り組みをしている皆さんと出会えた。」と語った。

この場で世界で初めて、「第5回なら国際映画祭 2018」のポスターヴィジュアル3枚をお披露目。「子供が映画を撮っている。作って見せて上映する機会がないと皆さんと出会えない。その原点に戻ろうという意味を込めて作った。テーマは“古都からコトへ RE:CREATION”」1枚目はカチンコを持った子供、2枚目は映写機を持った子供、3枚目はポップコーンを持って笑顔で映画を見ている子供が写り、それぞれ奈良の伝統的な衣装を身につけている。モデルとなった子供は一般公募だったという。河瀨監督は「一目見て惚れ込みました。男の子か女の子かわからない、中性的なイメージがすごく‥変わった子でした。(3枚目は)映画を見ながら笑っているのか叫んでいるのか、その世界に出会う情熱やパッションの中での表情だった。モデルは全国からの一般公募。一般の人も参加する、一般の方こそが主役である、というのもこの映画祭のコンセプト。」と語った。また、映画祭の舞台である奈良市についても「奈良市には映画館がない。そこで映画祭をやるのは無謀とも言えるが、その市民の方々にも映画を通してとてもいい出会いがあるのが映画祭で、そこから何かが始まるよ、クリエイティブしていくんだよというコトを出会いの中で起こしていきたい。」と語る。

2年に1度開催している「なら国際映画祭」も今年で5回目。隔年開催であることについて別所氏は「隔年開催である理由がある。開催をしてその翌年には制作をする。そのサイクルを守っていることは素晴らしい。」と語る。なら国際映画祭でグランプリを受賞した監督は翌年河瀨監督プロデュースのもと、奈良を舞台に映画を撮影し世界に発信している。そのことについて河瀨監督は「奈良の人々にとっても、映画を作って客観的に自分たちが暮らす街を見ることができると新しい発見がある。映像で客観的に見ることができる。主観的に見ていると“つまらない日常だな”と思うが、日常というのは宝箱をひっくり返したかのような出来事がたくさん溢れている。 そのことに目を向けることができる」と語る。

ショートショートフィルムフェスティバルでは20周年の記念すべき今年、 3つのオフィシャルコンペディションの中から選ばれるグランプリを「ジョージ・ルーカス アワード」と改称。世界で初めて巨匠 ジョージ・ルーカス監督の名前がついた賞が誕生したことに触れ、「なぜそんなことができるのか」と驚きを隠せない河瀨監督。初めは映画祭に招待したものの実現せず、その上でグランプリにジョージ・ルーカス監督の名前をつけたいと依頼したという別所氏の情熱を称賛した。河瀬監督は「SSFFの審査員も何度断ってもオファーがあった。それでも納得がいくまで他者にアクセスして、仲間を増やしていくような情熱。その思いにジョージルーカスもこっちを向いたのだろう。」と語る。

河瀨監督はなら国際映画祭の原点に立ち返りながら、前回開催時にカンヌ国際映画祭のシネフォンダシオン部門とパートナーシップを結んだことに触れ、情熱を持って情報収集しアタックしていくことの大切さを語った。

そして唐突に今年、なら国際映画祭がベルリン国際映画祭ジェネレーション部門とパートナーシップを結んだことを明かし、会場に拍手が起こった。「子供が審査員をやっている部門があると聞き、絶対やりたいと思っていた。子供時代にこそ持っている感性があり、“子供を子供扱いしない”その思いをベルリン国際映画祭側に伝えると共感してもらえた。子供は作品をきちんと見ているし、ストーリーも理解している。言語としてうまく説明することはできなくても議論をすることはすごく大切。」と熱く語る。また、ベルリン国際映画祭側から「継続すること」をパートナーシップの条件として提示されたことも明かし、「責任が増えた」と笑顔で話した。

SSFFとなら国際映画祭のコラボレーションが実現した新企画『シネヴィジョン』の概要についても明かされた。「未来に向かうシネマってなんなんだ」というテーマをもとに語り合うという。 本日はact1として河瀬直美監督と映画『Vision』のプロデューサーを務めるマリアン・スロットの対談が実現。Act2として9月22日に別所哲也氏と2007年にカンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した監督クリスティアン・ムンデウが春日大社で対談を行う。さらにクリスティアン・ムンデウがなら国際映画祭の審査員長を務めることも明かされた。

「なら国際映画祭 2018」は、9月20日(木)から9月24日(月・祝)まで、奈良県文化会館、ならまちセンター、奈良国立博物館、ホテルサンルート奈良、春日大社他で開催する。

名称: 第5回なら国際映画祭 2018
会期: 2018年9月20日(木)ー24日(月・祝)
会場: 奈良県文化会館、ならまちセンター、奈良国立博物館、ホテルサンルート奈良、春日大社他
コピーライト:©Nara International Film Festival
公式ホームページ:http://nara-iff.jp/2018/