『桐島、部活やめるってよ』、『紙の月』で人間の光と闇を描き続ける俊英・吉田大八監督の最新映画『羊の木』の第22回釜山国際映画祭でワールドプレミア上映が行われました。

熱狂的な支持を集め続ける山上たつひこ×いがらしみきおの巨匠タッグが産み出した同名原作は、その衝撃により漫画界を震撼させ、2014年文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞。

上映後に吉田大八監督が登壇。韓国はプチョンに続き2度目、釜山国際映画祭は初めての参加となる監督は韓国語で挨拶をした。
まずは、映画祭側から韓国語の題名は、英語の題名から韓国語の名前が見つからず学術的な名称を探したそうです。
観客とのQAは以下の通り

Q.錦戸亮起用の理由は?
ミュージシャンであり、彼を良い意味で普通の人だった。他のキャストが個性があったので、彼の姿が天才的な普通の人を演じれると期待通りに演じてもらえたと思います。
ミュージシャンだからなのか、感覚が鋭く現場の雰囲気に合わせて素晴らしい演技をしてくれました。

Q.初め6人の人を迎えたときに、市役所の職員が同じ受け答えしてましたが、意味は?

町を紹介するルーティンのようにした部分は観客をその世界に取り込むための暗示のように作りました。

Q.多様なキャラクターが登場しますが、監督の思い入れのある人はいますか?

毎回異なるのですが、今回は水澤慎吾演じた、床屋のシーンですね。
みなさんもそのシーンでは笑ってましたよね?

Q.6人のそれぞれ侵した罪について

原作は登場人物はもっとあるのですが、映画では殺人だけにしぼりました。それは、人を殺めた人とそうでない人の境界線を考えてみました。
その殺し方についても考えて、その人が目の前にいたらどうなるのかも含め考えてみました。

ちょっと変わった映画でしたが、初めての上映でみなさんと共感できて嬉しかったです。
と監督は最後の挨拶になりました。

公開日は2018年2月3日(土)からロードショー