2PACの命日である本日9月13日(水)に映画『オール・アイズ・オン・ミー』(12月29日公開)の公開を記念し、ラッパーのZeebra、Kダブシャインをゲストに迎えてのトークイベントと、シークレット上映会が開催されました。

映画『オール・アイズ・オン・ミー』公開記念2PAC命日特別イベント
◆日時:9月13日(水) 19:00~19:30
◆会場:渋谷WWW X(渋谷区宇田川町13-17ライズビル2F)
◆ゲスト:Zeebra(46)、Kダブシャイン(49) MC:渡辺志保

イベントに登壇したZeebraとKダブシャイン「俺らが2PACについて話すのは珍しい機会かもね」(Zeebra)と話しながら登場し、2PACの全盛期と、当時の2人の活動に想いを馳せながら思い出を語りました。2人の熱いトークに会場からも笑いがこぼれ、ヒップホップファン必見のイベントとなりました。
MC 2PACは96年9月13日に亡くなりましたが、彼の訃報をきいた時の記憶はありますか?
Zeebra(Z) 俺らは当時はとにかく忙しかったね。月に10、15本ライブがはいってたので。
Kダブシャイン(K) 当時は外タレの前座もやってたころだからね。
MC 95年にキングギドラとしてアルバムを発売された翌年ですもんね。
K バタバタしてましたね。
Z 若い人にはピンと来ないかもしれないけど、ネットが無いから、亡くなったって言うその瞬間に情報が駆け巡るほどではなかったかも。MTVが情報源だったかもしれないな。
K 2PACが撃たれて入院してたじゃないですか、その話はサンフランシスコとかのレコード屋に貼ってあった記憶がある。ビギー(ノトーリアス・BIG)が亡くなった時はシスコのレコード屋に行ったときに貼ってあって愕然としたんだけど。2PACの訃報は友人からの「さすがに耐えきれなかったようだよ」って連絡でしたね。
MC ヒップホップ界史上最悪の出来事とも言われている東西抗争は、当時日本でもトピックにもなっていましたが、お二人はどういったテンションでそのニュースを聞いていましたか?
Z ヒップホップは東海岸で始まって、NYで成長して。その後西海岸にも広がった。NYで育った感じはあるんですけど、ウェストコーストの曲を聴いたときはこっちもいいじゃんと思いましたね。違うもんだけど、それはそれでいいとこあるじゃんみたいな、我々も音楽をやっていくようになると、別に俺はNYじゃなくて東京だし、みたいによけいにそう思うようになって、違いがあって面白いって言う感じかな。
MC Kダブさんは2PACに実際にお会いしたこともあるそうですね。
K  当時2PACが所属していたデジタルアンダーグラウンドの来日時にクラブに居たけど、女性のケツばっか追いかけてたよ。
Z そういうもんでしょ?そういうところで、アーティストと仲良くなろうと思ってもだめだからね。そういうときは翌日の昼飯の約束を取ることだね。
K 彼はフェミニストだよね。
Z そしてセックスシンボルでもあるよね。
K マッチョで裸で出てくるイメージ。そういう人って意外とあまり居ないもんね、俳優として出たのが注目されて。
Z グッドルキングだよね。
K 役者としてのキャリアが彼をひっぱったと言ってもいいんじゃないかな。ハリウッドスターだったからね。
Z そのイメージは強いね。途中から俺は俳優2PACが好きだったな。
MC 映画の冒頭では2PACのお母さんのシーンもフォーカスされてるんですけど、ブラックパンサー党で活躍していた女性と、男性との子供が2PACなんですよね。
K 俺、獄中で生まれたと思ってたんだけど、出所してから生まれたんだね。彼は人権をしっかり叩き込まれてるし、どう生きていくかの哲学は学んでたんじゃないかね。
Z 屈しない感じ、ちゃんとインテリジェンスをもって反抗できるスタンス、あの時代背景だとなかなかそういった自信を持てるやつは少ないと思う。
K ゲトー出身の子供は親が教育熱心じゃなかったりするから、自分のアクティビズムを仕込まれてないんだけど、2PACはハードコアな感じで叩き込まれてて、それをぶつけることがブラックアメリカを表現する方法だと思っていたんだろうね。

映画『オール・アイズ・オン・ミー』公開記念
2PAC『2PAC GREATEST HITS』
伝記映画『オール・アイズ・オン・ミー』の日本公開にあわせ、
現在廃盤の2枚組ベスト盤が、新規対訳、新規解説、
2枚組ながら税込2500円で登場!
2017年12月6日発売予定 
ユニバーサルミュージック【*品番や予約情報は後日発表】