2009年、ニューヨークのハドソン川で起こった“奇跡”と賞賛された航空機事故の驚愕の生還劇。その知られざる真実に、『アメリカン・スナイパー』のクリント・イーストウッド監督と『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズのトム・ハンクスのアカデミー賞®コンビが迫る、問題作にして究極のヒューマンドラマ『ハドソン川の奇跡』が9月24日(土)より公開となる。本作の公開を記念し、9月11日(日)にニュースキャスター復帰後初のイベントとなる雨宮塔子さんによるトークショー試写イベントが行われた。

本作はクリント・イーストウッド監督が、未曽有の航空機事故からの“奇跡”の生還劇の裏に隠された真実を暴く。2009年1月15日にニューヨークで実際に起きた航空機事故。ベテランパイロットのサリー機長は乗員乗客155人全員生存という奇跡を起こし英雄と称賛されるが、実は容疑者にされてしまうのだった…。
本作はサリー機長に起きた事故後の知られざる真実を描いた“実話”であることについて、雨宮さんは「キャスターとしてはたとえ数字に結びつかなかったとしても真実を伝えたいという思いがあります」とコメント。サリー機長の“155人の命を救い容疑者になった男”というキャッチコピーがとても気になっていたそうだ。サリー機長がハドソン川に不時着させるという究極の決断に絡め「私は映画とは比べものにならないくらいの決断ですが、お仕事を頂いているからには全力で頑張りたいです」とキャスター復帰という大きな決断をしたことについて語った。

さらに“奇跡”の生還劇を描く本作にちなみ、最近雨宮さんに起こった奇跡を聞かれると「私はお財布やケータイをよく失くしてしまうのですが、パリに住んでいた時に身分証などが入っていたお財布を落としてしまったんです。でも道路工事をしていたおじさんが拾って電話してくれて、何も取られずに全部戻ってきました。日本ではありえますが、パリでは絶対に起こらないので“パリの奇跡”と友人から呼ばれています(笑)」と奇跡のエピソードを語ると、会場に集まった女性たちから驚きの声が上がった。

また、奇しくもイベント当日はアメリカ同時多発テロが起きた9月11日。劇中に9.11を連想させるようなシーンが登場することから、9.11後のアメリカについて話が及んだ。雨宮さんは「事故が起きた2009年のアメリカはとても暗い時代だった。そういう時に全員生存という奇跡が起きた明るいニュースは、すごくアメリカの皆さんに投げかけることも大きかったのだと思います」と、報道に携わる雨宮さんだからこそ、鋭い視点で独自の意見を述べた。全米史上、本作で描くハドソン川の奇跡がいかに人々に影響を与えた事故だったかを力説していた。

映画が大好きと語る雨宮さんは、14日より来日が決定しているトム・ハンクスについて「コミカルな俳優さんのイメージでしたが、本作のような人間的な葛藤を演じる役もぴったりはまっていて幅の広い役者さんだと思います」と語る。今までのイメージとは違うトム・ハンクスの熱演を絶対に見逃さないでほしいと力を込めた。

最後に本作の見どころを「世界中でテロなどが起きている現代社会で、『誰か1人がヒーローにならなくても、私自身ができることって何か?』自らがやるべきことをやりきるということの大切さを教えて頂きました。そして温かい作品でした。今この時代に是非ご覧頂きたい作品です」と女性に向けてメッセージを送る雨宮さん。当時マスコミに報道されなかった知られざる真実を、巨匠クリント・イーストウッドは『ハドソン川の奇跡』でどう描くのか。その真実は9月24日(土)に明らかとなる。