映画『アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲』が、9/3(土)より公開となります。公開に先駆けて8/24(水)に試写イベントを実施しました。上映後には、漫画家でコラムニストの辛酸なめこさんをお招きして、本作とインドにまつわるトークイベントを行いました。

■日時:8月24日(水) ■会場:ユーロライブ(渋谷区円山町1-5- 1 KINOHAUS2F)
■イベント登壇者:辛酸なめ子さん

上映後、熱気冷めやらぬ満席の会場に拍手で迎えられた辛酸なめ子さん。まずは、本作の感想を「フランス人の恋愛ポテンシャルの高さ、ありあまる積極性に驚かされました。」と一言。5回の結婚、現在も恋人と同棲中で「生涯恋愛現役」を公言するクロード・ルルーシュ監督については、「主人公の音楽家のアントワーヌは、すごいフェロモンを振りまきながら、女性にちょっとだらしなく、ただ才能があるから許されるという、プレイボーイ的な姿で、監督自身の姿を投影したような人物だと思う。」と指摘、見終わった観客からは笑いが起こる場面も。そして話題は、劇中の見どころでもあるファッションにおよび、「インドのファッションも魅力的だが、一番印象的なのは主人公のアンナとアントワーヌが、二人ともトレンチコートを着ている場面で、すれ違うシーンがトレンディドラマのような画になっていたシーン!日本と同じようにフランスでも、トレンチコートは『トレンディ』な衣裳なのかと感じました」と語り、「すれちがったり、ばったり再会したりと、全体的にトレンディ要素が多く、日本のトレンディドラマ好きも楽しめる、インドを舞台にしたトレンディ映画だと思います。」と評し、本作とトレンディドラマの共通点を語った。また、旅先での出会いを描いた本作、舞台になったインドに辛酸さんが渡った際の経験として、「旅の疲れで、アントワーヌのように頭が痛くなったことがあり、その時に現地で聖者が集まるイベントに参加して、色々な病をマッサージで癒している修行層に出会いました。で、実際にマッサージ受けて頭痛を治してもらった事があって、その時に、この人を日本に連れて帰りたいと思った」と語り、旅先での出会いに思いを馳せる一幕もあった。

そんな辛酸さんの元に、男と女の恋愛模様“最終章”である本作にちなみ、恋愛相談が届き、その質問に答えることに。『結婚している人を好きになり、幸せになってほしい気持ちと奪ってやりたいという気持ちに、毎日引き裂かれそうになっています。この気持ちを落ち着かせる方法はありますか?』という質問に対して、辛酸さんは「花や動物などいろいろエキス抽出したものエッセンスの一種に、電気クラゲのエッセンスというものがあり、それを飲むと、人間関係が整理され、自分の中からいらない人から消えていく効果がある。電気クラゲのエッセンスを飲んで、自分の中の人間関係を整理してみるのもいいと思います。」と、驚きの人間関係断捨離法を解答として提示し、場内を沸かせた。終わりには、本作について「恋愛や男女の相性について考えさせられる映画で、会話が合わなかったり、波長が違う、アンナとアントワーヌという2人が、この恋愛の後にどうなっていくのか?とても気になり、まだ物語は終わっていないと感じた。人生においてもハッピーエンドがないように、この2人の物語もまだまだ続いていくのだろう」という余韻に浸りながら会場を後にした。