瀬戸内寂聴原作の同名小説初の映画化『花芯』が8月6日(土)よりテアトル新宿他にて公開され大ヒット上映中です。本作は、新進作家として瀬戸内寂聴がまだ瀬戸内晴美として「新潮同人雑誌賞」を受賞するも、1957年の発表当時批評家から「子宮作家」との批判を浴び、長く文壇的沈黙を余儀なくされた、鮮烈な恋愛文学。
この度8月20日(土)にテアトル新宿にて村川絵梨、安藤尋監督の上映後トークショーを行いネタバレありの禁断トークで、体当たりの演技をみせた村川絵梨のホンネにせまりました。

『花芯』上映後トークショー イベント・レポート

実施日:8月20日(土)
場所:テアトル新宿(新宿区新宿3−14−20 新宿テアトルビル)
登壇者:村川絵梨、安藤尋監督 司会:松崎まこと(映画活動家/放送作家)

公開から2週間が経過し、周囲から園子への共感の声など色々な反応があったと語る主演の村川絵梨と安藤尋監督を迎えて、観賞後ということでネタバレOKの禁断トークショーを実施。朝からあいにくの豪雨が降りしきる中、劇場へ足を運んでくださった方達と共に場内が一体となったイベントとなりました。

MCから呼びこまれ村川絵梨、安藤尋監督が登壇し挨拶。今までのイベントや取材を全て和装でこなしてきた村川は公開後ということもあり洋装で登場すると「脚本を初めて読んだ時はセリフが少なく、静寂や間をどう表現しようか考えました。今まで演じたことのない男性と絡みのシーンも安藤監督であれば大丈夫だと思って飛び込みました」とコメント。安藤監督は村川の印象を「メリハリがありさっぱりしている。今どきの感じがない昭和的で稀有な女優さんだと思いました」とコメントし役柄にぴったりとマッチしていたことを明かしました。

村川は役作りにあたって園子モードに入り込んでしまい危なかったと意味深なコメント。女性からみるとキュンとくる安藤政信さんとのシーンがカットになったことを監督に抗議するなど作品に対する強い想い入れがあったことも明かしました。共演者の方の印象を聞かれると「林遣都さんはとても真面目だったけど、安藤政信さんはいきなり音楽をかけたりしてとても自由な方でフランスから来たのかと思ました(笑)」と知られざる素顔を暴露。原作者の瀬戸内寂聴さんとは作品が完成した後に対面し「お会いする前はものすごく緊張しましたが、“身体を張った演技で頑張ってくだいました”と言葉をかけていただけたので安心しました。出版当時は相当子宮作家と言われ大変だったようで、あの人にこう言われたとか、あの雑誌にこう書かれて干されたとか鮮明に覚えてらっしゃって話してくれたんです。相当くやしかったんだなと感じ改めて中途半端ではいけないなと気を引き締めました」と語り寂聴の想い入れも明かしました。

湯布院映画祭に参加することについて聞かれると「“風のハルカ”の舞台が湯布院だったので、懐かしく楽しみです、沢山の人にご覧いただく機会があるのは嬉しいです」とコメントしトークショーを締めました。