今年、2016 年は、映画史に燦然と輝くイタリアの巨匠ルキーノ・ヴィスコンティ監督生誕 110 年・没後 40 年のメモリアル・イヤーとなります。これを記念して、『若者のすべて』4K 完全修復版のジャパン・プレミアを行いました。
イタリアを代表するラグジュアリーブランド GUCCI(グッチ)が、マーティン・スコセッシ率いる ザ・フィルム・ファンデーション と共に名作の修復保存を行うプロジェクトとして昨年修復作業を終え、2015 年カンヌ国際映画祭・クラシック部門でお披露目された完全修復版のジャパン・プレミアで、メモリアル・イヤーのオープニングを飾るイベントです。
トークイベントのゲストには、本作も過去にご覧になり、もともとクラシック映画にも造形の深い二階堂ふみさんをお迎えし、孤高の巨匠ヴィスコンティ監督の魅力について、さらには、最高画質で蘇る名作をスクリーン上映で鑑賞することの素晴らしさについてなどを語っていただきました。

【日程】4/14(木)【会場】恵比寿ガーデンシネマ【登壇者】二階堂ふみ、伊藤さとり(MC)

『若者のすべて 4K 修復版』のジャパン・プレミア上映が、4 月 14 日(木)、恵比寿ガーデンシネマにて行われ、トークゲストとして女優の二階堂ふみが登壇した。
映画監督ルキーノ・ヴィスコンティの生誕 110 年、没後 40 年のメモリアル・イヤーを記念して続々と実施される特集上映のオープニングイベント。本作は、イタリアのファッションブランド・グッチがマーティン・スコセッシ監督率いるザ・フィルム・ファンデーションとともに名作の修復保存を行うプロジェクトとして昨年修復作業を終え、カンヌ国際映画祭・クラシック部門で初上映された。

二階堂さんは、グッチの 2016 年の春夏の新作衣装に身を包んで登壇。自分の選んだというアイテムに対し、「こういう上質なものに袖を通すと、身が引き締まるだけでなく、新しい自分に出合えたり、今まで見たことのない世界が見えたりするからすごく大事」と、笑顔を見せた。
グッチの新作衣装について「純粋にファッションが好きなものとしてはワクワクするし、生でみるとドキドキする。感覚的に感じる洋服って素敵。」とうっとりした表情を見せた。
『若者のすべて』は 16 歳のときに、映画好きの母の影響から、アラン・ドロンのかっこよさに惹かれて鑑賞。21 歳を迎えた今、観直しても、「同じポイントでジーンと胸が熱くなった。いつ観ても、新しい発見がある。綺麗になったフィルムで、それを大きなスクリーンで観られるのはとても素敵。劇場で観られると思うとワクワクする。」と喜んだ。

ヴィスコンティ作品が好きだと語る二階堂は、「上映時間が長いのに、全然飽きない。人間の本当の姿を描いて、観た後に放心状態になる」とし、女優として自身の活動の影響について質問が及ぶと、「いい作品を観るとモチベーションになる。今までにこんなにも素晴らしい作品が作られてきたということを知ると、女優としてそこから新しい作品を作っていきたいという気持ちや、つながっていかなくてはという使命感が湧いてきます」と凛々しく語った。
さらに、「同世代やもっと若いひとが足を運ぶような作品を作りつづけたい。それで、私がいいままでヴィスコンティの映画などから感じていた感動を、観客の方に伝えられような女優になりたい」と抱負を強く語った。

『若者のすべて』4K 完全修復版」は 4 月 29 日から東京・有楽町朝日ホールにて開催されるイタリア映画祭にて一般上映された後、秋、初期ネオレアリズ時代の代表作『揺れる大地』『郵便配達は二度ベルを鳴らす』と共に劇場公開が決定。また 5 月 14 日からは恵比寿ガーデンシネマにて、「ヴィスコンティと美しき男たち〜アラン・ドロンとヘルムート・バーガー〜」と題し、同じくグッチのサポートにより修復された『山猫 4K 修復版』と『ルートヴィヒ デジタル修復版』が公開される。