ゆうばり国際ファンタスティック映画祭の特別プログラムにて、2/26(金)、19時半のホテルシューパロ・嶺水の間で『ドロメ』【女子篇】が上映された。この作品はドキドキワクワクの男女混合の演劇部合宿のはずが、伝説の“ドロメ”の怪奇現象に遭遇する高校生たちの姿を【女子篇】【男子篇】とそれぞれの視点で描いた珍しい構成となっている。

上映後の舞台挨拶に主演の森川葵さん、小関裕太さん、内藤瑛亮監督が揃って登壇。
会場の外で待機していたという内藤監督は、“終”のマークが出て拍手が聞こえたことに触れ、
「そういうつもりで“終”と出したので凄く嬉しかったです。ありがとうございます!」
と感激の笑顔を見せた。

森川葵さんは、
「こんなにも敵役がボコボコにされて可哀想って思う映画って他にないと思います。観て笑ってもらって凄く嬉しいです。ありがとうございます」

小関さんは様々な要素を持つ作品と紹介し、
「【男子篇】ではこういうことだったのかという発見がありますので。ぜひお時間ある方観てください。ありがとうございます」

本作の前に現在公開中の『ライチ☆光クラブ』を手掛けていた内藤監督は、原作のファンの思いもあり、世界観をきちんと構築していくことに気苦労が多かった述懐する。
「『ドロメ』に関しては、非常にのびのびやれたのが実感としてあります」
脚本は役者に託す余白を残して起こしたという。
「リハーサルで本人達の発案で出てきたアイディアを取り入れながら作ってます。
ホットケーキが切れないとか、不味いカレーに対するツッコミとかは彼らから出てきたもので、のびやかに彼らが演じてくれたのを楽しんで撮ってましたね」

撮影時の思い出として、雨のせいでラストシーンの撮影が再撮影になったことを挙げた森川さん。
「撮影期間中に終わらなくて再集合がかかったのは初めてでした(笑)」
ラストシーンは晴天で撮りたかったという内藤監督。設定を変更して体育館の中で撮ることができたが、晴れの日にこだわって再度撮影に臨んだ。
「でも、いい“終”が撮れて、再集合して良かったと思います!」
と、森川さんも晴天とラストの展開がこれ以上ない効果を上げた様子に満足の表情を見せた。

小関さんは劇中登場し男女共に辟易する水のようなカレーに言及。森川さんとはTVドラマ『ごめんね青春!』でも共演しており、気心が知れた様子でカレーの不味さについて語り合っていた。

舞台挨拶は会場の観客からの質問に答えながら和やかに進行。
最後に一言ずつと司会者から振られ内藤監督が答えようとしたところ、小関さんがやんわりと制し「監督がトリで」
と、作品に対する心遣いを見せた。

これを受けた森川さんは、
「【男子篇】を観ることによって明かされる謎が凄い沢山あって、笑える映画になっています。ぜひ明日観に来て欲しいのと、3/26(土)の公開も楽しみにしていて欲しいです」
と2/27(土)16時半から同会場にて引き続き上映予定の『ドロメ【男子篇】』をアピール。

小関さんは、
「今日は本当に完全なる初公開なので、どういう感想を持って頂いたのかなと凄く気になっています」と、更に【男子篇】を含めて感想を知りたいと熱望した。
「ジャンルに囚われない作品だと思うので観た方の感性で、これはドラマとかホラーとか、こんなジャンルが混ざってるんじゃないかとか、3/26(土)公開なので、色んな方から意見やお話を聞けたらいいなと思っています。面白いと思ってくださった方々、ぜひ広めてください!」

最後に内藤監督は、【女子篇】【男子篇】それぞれの視点で友達関係や恋愛にまつわるドラマが描かれている本作の魅力について語った。
「女子たちが繊細に悩んでいた時に男子はこんなことしか考えていなかったのか、バカじゃないの!?みたいなノリで【男子篇】は楽しめるかと思います。最終的には両方とも笑顔が溢れる形で終わるホラーとなりますので(笑)。お友達とか笑顔が足りてない方にこの作品を勧めてください。今日はありがとうございました!」

『ドロメ』【女子篇】【男子篇】は共に3/26(土)から東京・シネマート新宿、福岡・博多中洲大洋映画劇場を皮切りに、全国順次ロードショー予定となっている。

(Report:デューイ松田)