公開に先駆けて、2016年1月13日(水)にレッドカーペットを敷いたファングリーティングおよび大階段セレモニー、さらには完成披露試写会を行い、宮藤官九郎監督、7年ぶりの映画主演となる長瀬智也に加え、神木隆之介、尾野真千子、森川葵、桐谷健太、清野菜名という豪華キャストが登壇いたしました。長瀬らキャスト一同が監督とともにレッドカーペットに登場するやいなや、大歓声が鳴り響き、会場は一気にヒートアップ!集まった多くのファンとハイタッチを交わしながら、カメラに向かって一斉にHELLポーズを見せるなど、ファングリーティングは終始和やかなムードで行われました。その後の大階段でのセレモニーでは、代表して長瀬、神木、宮藤監督が挨拶。「寒い中足を運んでいただき、本当にありがとうございます。」とファンとマスコミ陣を気遣う長瀬は、「ようやくこの日がきました。去年の夏頃から、レコーディングして撮影に入って、それを監督が編集して、そしてようやく作品を観てもらえることが非常に嬉しいです。素晴らしいキャストと素晴らしいスタッフとともに一所懸命作ってきたので、ぜひ何も考えずに、地獄の時間を楽しんで欲しいです!」とコメント。続く神木も、「ついに観てもらえる日がきたかと、ずっと今日を楽しみにしてました。何も考えずに楽しめる作品ですし、とても心が温まる作品です。」と作品に自信を見せた。そんな中、宮藤監督は「自分の第一声が思ったより高い声で驚きました(笑)」と冗談交じりで一言。会場から笑いが漏れる中、「地獄の映画ですけれど、こんな地獄なら落ちても良いかなって思えるような楽しい作品になったかと思います。」と映画についてはしっかりとPRしていました。
その後の舞台挨拶では、「映画を最初に観た感想」や「撮影中、地獄だったエピソード」をそれぞれ語り合いました。トーク中、突然長瀬によるボイスパーカッションが始まり、桐谷がラップを強要される場面も。桐谷も「長瀬、マジ俺泣かせ」と軽快にラップを始めたのも束の間、「隆之介、マジ助けて〜トゥーヤングトゥーダイ!これで終わりダイ!」と助けを求めつつ、半ば強引に締めくくり、長瀬に向かって「ほんまに鬼だよ!この人(笑)」とコメント。これに対し長瀬は「健太はぎりぎりになればなるほど輝く男だよ」と応え、場内は爆笑に包まれました。

<舞台挨拶 キャストコメント一部抜粋>

▼一言挨拶
長瀬:地獄の映画館にお越しいただきありがとうございます!こんな作品、観たことがありません。これから先も観ることはないでしょう。胸を張って言えます!僕はこの作品が大好きです!3回くらい見てくれたら内容が分かってもらえるかと(笑)。それくらい何も考えずに楽しめる作品になりました!
森川:今年20歳を迎えましたが、「若くして死なない」ようにこれからも頑張ります!
桐谷:そこそこの悩みくらいであれば吹っ飛ばしてくれる作品になってます。ちょっと落ち込んでるなってお友達がいたらぜひ誘ってください!
清野:くだらないことを全力でやっている映画だと思いますので、楽しんでいただけると嬉しいです!

▼本作は監督の完全オリジナル作品ですが、舞台に選んだのは「地獄」。何をきっかけにこのコメディ映画を着想されたのでしょうか?
監督:子供のころから「悪いことをしたら地獄に落ちるぞ」と言われて育ってきましたが、その一方で地獄を描いた本では、何ページにもわたって地獄の説明が詳細にされているのが不思議で。逆に「極楽」を描いた部分は短く、ふわっとしている気がしてません?みんな意外と地獄の方が好きなんじゃないかなって思って。そんな地獄に長瀬さん演じる鬼がいたらかっこいいなって最初に頭に浮かびました。

▼オファーを受けていかがでしたか?
長瀬:音楽とかロックとかといったものを芝居に組み込んだものがほとんどないのはなんでだろうと思いつつ、以前監督ともそういう映画を作れたらって話したこともありました。宮藤監督とも15年くらい前からの付き合いですし、隆(神木)や健太(桐谷)と昔から一緒に仕事をしていたので、そういった意味でも感慨深かったです。そういう色んな思いが化学反応を起こしてこの作品独自の世界観が生まれていた気がします。

▼映画を最初に観た感想は?
神木:自分が写っているはずなのに、自分とは思えないくらい、客観的に観てしまいました。“地獄に揉まれた”のか、終始ずっと笑ってましたね。笑えるのに心が温まる、すごく人間味のある作品だなって思います。
桐谷:映画って、登場人物に感情移入したり、自分の生きる世界を再確認したりと、劇場を出た後の余韻に浸るのが醍醐味だと思うのですが、この作品にはすべて詰まってます!あと、ポップコーンが絶対美味い映画だと思います。音がでかいので、これまでの映画より気にせず食べられるし、作品も食べながら笑ってみるのにちょうど良い感じなので。
尾野:私自身は撮影では本当にくだらないことばかりだったのですが、完成して観ると意外とかっこよく仕上がってて感動しました。
森川:私が参加した現世での撮影と地獄の撮影の雰囲気があまりに違いすぎて、あれ?本当にこの映画に私出てたのかな?って思いました(笑)。ジェットコースターのような映画で楽しかったです。
清野:すっごく面白かったです!その一言に尽きます!

▼撮影中地獄だったことは?
長瀬:地獄のシーンの撮影は、ちょうど夏に入るくらいの時期だったのですが、とにかく暑くてそういった意味では地獄の撮影でしたね。あと、ギターソロの撮影シーンで楽しくなっちゃって、ギター弾かずに踊っちゃった時があったんです。監督は長い付き合いなので、絶対面白がってくれる!って思っていたら、あっさりカットされちゃってました。これも地獄ですね(笑)
宮藤:(長瀬さんを受けて)これは完全にふざけてるなって(笑)。この日2回も踊ったんですよ、あ、今日はギター弾かない日なんだって思いました。
神木:この映画で唯一、拷問を受け続けたのは僕だけだと思います。一日中吊るされたりしてました。
尾野:ここにいるはずのない、アシカと延々格闘するシーンですかね。ここにアシカいるんでって言われて、黄色いボールおかれました(笑)

▼今までした行いの中で「これは地獄に落ちるな」と思うことは?
桐谷:え〜なんだろう。いつも女性を泣かせてしまうところですかね。
清野:友達の誕生日をすっかり忘れていて、プレゼントを買ってないのに「持ってくるのを忘れちゃった!」って嘘をついてしまったことですね。
監督:(清野さんを受けて)狂言・妄言は地獄では罪が重い方みたいですよ。みうらじゅんさんから教えてもらいました(笑)ちなみに、みうらさんのシーンを使うといってばっさりカットした点は、清野さんと同じく「ウソ」をついたことになるので、僕も地獄の深い方に落ちると思います。

▼地獄と天国どちらに行きたいですか?
長瀬:できれば天国がいいなと思っていましたが、映画を通して地獄に行きたいって思うようになりました。皆さんも観てもらえたらきっとそう思うはず!
神木:拷問もたっぷりされましたが、なんだかんだ楽しかったので、地獄が良くなりました!
尾野:やっぱり地獄です!
森川:リアルには地獄に行きたくないですけど、宮藤監督の作品で今度地獄に落としてほしいです。
桐谷:僕は天国ですよ。でも、正直天国も地獄も関係ないです。劇中にかかる「天国」という曲の歌詞に「あなたがいれば地獄も天国。あなたがいなければ天国も地獄」という一文があるのですが、本当にそうだなって。映画を楽しんでくれるみんながいれば、地獄も天国も関係ないなって。
清野:ずっと天国が良いなって思ってましたが、長瀬さんと同じでこの映画を観て地獄も楽しそうって思いました。
宮藤:1か月ほど地獄で撮影した後に、現世の撮影をした際、地獄慣れしていたのかすごく体調悪くなってしまいました。だから地獄が良いです。

▼映画を楽しみに待つ方へ
長瀬:僕らがいままで抱えてきた地獄への概念は、まさにロックばりにぶち壊されると思います。
監督:最初に地獄の映画を作りたいと言った時には、周囲は冷たい反応だったのですが、言い続けた結果、こうして完成までたどり着けました。一般の皆さんも観てしまった以上、関係者ですからね!“関係者地獄”ですから、ぜひ口コミのほどよろしくお願いします。皆さんが全員twitterとかやっているの知ってますから(笑)。僕、そういうの意外とチェックしますので。よろしくお願いいたします。