ソフトバンクモバイル「白戸家」など数々のヒットCMを手がけるCMディレクターであり、”城山羊の会”劇作・演出家として第59回岸田國士戯曲賞受賞(「トロワグロ」)を果たし、ジャンルを越えて活躍する鬼才・山内ケンジ監督のもとに、日本を代表する実力派俳優・吹越満、『ピンクとグレー』が控える若手注目女優・岸井ゆきの、『超能力研究部の3人』の安藤輪子、山内作品のミューズ・石橋けいなどが集結、毒と悲しさとおかしさが混在する独特の間と世界観で、とある家族の物語を描いた映画『友だちのパパが好き』。10/23(金)に東京国際映画祭 日本スプラッシュ部門にて本作初お披露目を致しました。上映には、主演の吹越満さん、岸井ゆきのさん、安藤輪子さん、石橋けいさん、山内ケンジ監督の登壇し舞台挨拶を行いました。

■本作の宛書の脚本を読んでみての感想
吹越:映画を見た知り合いから、「本当にひどい男だね」と言われる役です。奥さんもいて愛人もいて、娘の友達ともいろいろあるという役なんですけど、監督が宛書をしたと言うと僕がそういう男かって話しになるんですが(笑)監督は僕がそういうことが似合うって思ってくれていたんだと思えば、光栄です(笑)なので、酷ければ酷いほどいいな、とも思います。
岸井:実際に私の友達が私の父を好きになってしまったら、劇中のようにはしないかなと思うんですが、最終的には同じところに収まるような気がするので、脚本については理解はしやすかったです。
安藤:宛書というのを聞いた時は複雑でした(笑)私の役はオーディションで決まったのですが、オーディションで数ページの台本を読ませて頂いた時は、今までやったことのない役で挑戦的だと思いました。受かった後に、山内監督からリハーサルで宛書ということを聞いた時はやはり複雑でした。
石橋:すごく言葉が自然に自分の言葉として話せるのは、宛書ならではのことだなと思いました。監督が私のことをわかたった上で書いて下さることが伝わってきて、お芝居をしていてもすごくそこに助けられました。
山内監督:この作品は吹越さん、岸井さん、石橋さんは以前から演劇に出て頂いていたので、想定して書いていたのですが、安藤さんの役はオーディションなんです。

■実際に皆さまが友達のパパや、ママが好きになってしまったらどうしますか?
吹越:僕が、友達のママを好きになる?!(笑)それは言わないでしょうね(笑)
実際に僕も中学3年生の娘がいるので、もう少ししたらこの映画と同じシュチュエーションになるんですが、そうですね複雑だなあ…。まあ、あっても言わないですね。でも僕、娘の友達からは人気があるみたいです。そのぐらいだったら大丈夫です(笑)
岸井:なかったことにします!(笑)気持ちは隠します!
安藤:アプローチはしないです。
石橋:相手のリアクションにもよりますよね。一方的に思うだけならいいですけど、相手がいろいろ答えてくれちゃっていたら、たいへんですよね。そのあたりの違いがあると思います。
山内監督:友達のママを好きになることは、割と普通のことだから物語にならないなと思います。

■撮影中のエピソード
吹越:山内さんとは舞台の仕事からご一緒していたので、舞台のようにリハーサルを何度も重ねてから現場に入ったのはなかなかほかの映画では意外にやってなかったなと思いました
岸井:苦労はなかったですね。寒かったことぐらいです。食べるシーンがたくさんあったので、おなかいっぱいになりました(笑)
安藤:ポスター撮影が印象に残っています!吹越さんという大先輩に全体重をかけることなんてあまりない事なので(笑)すごく緊張しました。
石橋:何度もテイクを重ねて、撮影が終わって最後に拍手が起こったシーンがあるのでそこに注目して観て頂きたいです。