期待の新人監督・草野なつかの長編デビュー作『螺旋銀河』が9月26日(土)よりユーロスペースほか全国順次公開となりました。

公開を記念して監督・キャスト登壇の舞台挨拶を行いました。

■開催日:9月26日(土) 21:10より
■会場:ユーロスペース
■登壇者:澁谷麻美(28)、石坂友里(27)、草野なつか(30)

2013年12月に撮影したので約2年かけて上映までたどりついた。映画はお客様の感想あって育っていくものだと感じているので、善し悪し含め是非お声掛けいただきたいと草野なつか監督。

去年はみんなでシンガポールの映画祭に行き、今日はこうして渋谷で皆さんとお会いできて嬉しいです。見る劇場によっても見え方が違う作品だと思いますと、石坂友里さん。

この日が来るといいなと思っていたのでとても嬉しいです。出来上がった作品を見て驚かされることが多かった。見る度に感覚が変わる不思議な映画なので楽しんで下さい、と澁谷麻美さん。

『螺旋銀河』という題名の由来について聞かれた監督は、劇中に出てくるコインランドリーがビジュアル的にも場所の力としても強く、洗濯機のドラムの回転から「螺旋」を名づけ、そして夜のシーンを大切にした作品であることから「銀河」とつけたことを説明。

また、当初は2人の関係性から『antonym』(対になる)というタイトルだったが、その関係性にも変化を見出し、直前で『螺旋銀河』にしたことも明かした。

普段ナチュラルな役が多いのに、なぜ監督は人に強い言葉をかけてしまう女の子の役柄を自分に当てたのか聞いてみたいと石坂さん。監督は、「だからこそ」だと答えた。イメージ通りの役者を起用し、ただの悪役になってしまわないように、少しふんわりとしたイメージの石坂さんを信じて起用したと回答。

澁谷さんは、脚本を読んだときに幸子の内面の部分をとにかく追っていったと話した。

女性を描いていることが特徴である本作について監督は、感想を聞いていく中女性を描いた作品であることを自覚したと話し、女性に興味があるというよりも、正確には男性にあまり興味がない。今後もしばらくは、女性を突き詰めて作品づくりに臨みたいと話した。

最後に草野監督は、一人でも多くの方にご感想を聞かせてほしい。映画祭など単発上映は経験しているけれど、連日上映されることは今回が初めてなので周りの人に広めてくれたら嬉しいですと締め括った。