この度、『NORINTEN〜稲塚権次郎物語』初日舞台挨拶が、9月19日(土)有楽町スバル座にて行われました。

■日時:9月19日(土) 
■会場:有楽町スバル座(〒100-0014 東京都千代田区有楽町1丁目10−1)
■登壇者:仲代達矢、松崎謙二、野村真美、長村航希、稲塚秀孝監督
■MC:稲塚秀孝(監督)

≪記者会見内容≫
一言(いわせてほしい)、昨日戦争法案が通過しました。与党、野党含めて是非政治家の皆さんにこそ是非この映画を観ていただきたい。——仲代達矢

9月19日有楽町スバル座にて『NORINTEN〜稲塚権次郎物語』 初日舞台舞台挨拶が行われました。登壇者は仲代達矢、野村真美、松崎健二、長村航希そして司会を監督、脚本を手掛けた稲塚秀孝が務めました。稲塚氏は権次郎さんの遠戚にあたります。本作で野村は権次郎の妻イトを、仲代、松崎、長村はそれぞれ権次郎の壮年期、青年期、少年期を演じている。
『NORINTEN〜稲塚権次郎物語』は1960年代世界の食糧危機を救い、今では世界の70%以上の基となった小麦「NORIN TEN」を育種し、農の神と呼ばれた男、稲塚権次郎の愛と葛藤の生涯を描いた物語。

仲代達矢「私は80年生きてまして、役者を60年やってますがやはり、実際の人物を演じるのは難しいのです。稲塚権次郎さんという偉い人を偉く見えないように監督と相談して演じました。」
野村真美「権次郎さんの妻イトを演じました。イトさんは心を病んでしまいかわいそうだったと周りから言われてるかもしれないけれど演じてみて思うのは、権次郎さんに大切にされてきっと幸せな生涯だったと感じました。」
松崎健二「お芝居の師匠である仲代達矢と一緒に一つの役を分け合うという事は、僕の夢が叶ったような、それだけでアカデミー賞をとったような気持ちでおります。映画のプロモーションにも参加させていただき大変勉強になりました。」
長村航希「権次郎が雪の中毎日2,3時間かけて学校に通うところの撮影で足が白くなってしまったのを地元の方が心配して温泉に行こうと言ってくださった事が印象に残っています。」
と一言ずつコメントした。
仲代達矢「私は長い間この仕事をしていますが、この映画はすべてにおいて美しいと思いました。風景も美しいければ、一つの夢をもって素朴に生きてる様が大変美しいと思いました。権次郎さんは時期が時期ならノーベル賞をもらえた人です。それを演じられたのが喜びです。戦争を経験し、食糧難で農業の大切さを痛感しています。ここ最近きな臭い出来事が多い中でこの作品をみなさんがどうみてくれたか知りたいです。」
野村真美「私はこの作品に出合うまで稲塚権次郎さんを知りませんでした。世界中で作られる小麦が日本から生まれたと知りませんでした。是非、小麦の祖となるものを日本人が作ったのだと皆さんに知ってほしいです。」
それぞれが挨拶を締めくくる中、仲代が最後にもう一度マイクをかまえた。

仲代達矢「最後に一言申し上げたい。昨日、戦争法案が通過しました。与党、野党含めて是非政治家の皆さんにこそ是非この映画を観ていただきたい。」
仲代がそう締めくくると場内から大きな拍手が巻き起こりました。