原作は、ある夫婦の日常が、“奇妙な隣人”への疑惑と不安から深い闇へと引きずり込まれていく恐怖を描き、作家・綾辻行人も「展開の予想できない 実に気味の悪い(クリーピーな)物語」と絶賛した小説。『CURE』『回路』など数々の恐怖映画を手掛け、最新作『岸辺の旅』が本年度の第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞を受賞した名匠・黒沢清監督が待望の映画化! 主演は、『ニンゲン合格』(99)、『蟲たちの家』(05/オムニバス)、『LOFT ロフト』(05)に続き、4度目の黒沢清監督作への出演となる西島秀俊。さらに、竹内結子、川口春奈、東出昌大、そして同じく黒沢監督作には『蛇の道』(98)、『トウキョウソナタ』(08)、「贖罪」(12/TVドラマ)に続き4度目となる香川照之ほか、日本映画界を代表する豪華キャストが集結。隣人の顔をも知らずに生活する現代に忍び寄る圧倒的な恐怖。日常が戦慄へと変貌する、驚愕のサスペンス・スリラー!

この度、9月4日(金)に『クリーピー』が晴れてクランクアップを迎えました!
8月1日のクランクインから終始、スリラー映画の現場にも関わらず、黒沢監督の元に集ったキャスト・スタッフは、和やかでリラックスした雰囲気で撮影が行われ、最終日の最後に撮影されたシーンは、元刑事で現在は犯罪心理学者の主人公・高倉(西島)が、教授として勤める大学内で講義をする場面が、埼玉県内の大学校内で行われました。カットがかかったあと西島は、最後に黒沢監督とガッチリ握手を交わし、無事にクランクアップを迎えた喜びに笑顔を見せ、緊張の糸を緩めました。
クランクアップを記念した西島さん、黒沢監督2人による写真と、9月1日にクランクアップした竹内結子さん、香川照之さんを含めた他キャストそれぞれよりクランクアップを迎えてのコメントが到着しました!

【日時】 9月4日(金)  【場所】 埼玉県内 某大学

映画の撮影は、8月1日からクランクインし、約1か月間にわたり、東京及び関東近郊にて、オールロケで撮影が行われた。
8月の猛暑の中、汗が全身から流れでるほどの猛暑の中で連日撮影は行われたが、天気に恵まれ、台風やゲリラ豪雨の影響を受ける事無く、全日程が順調に終了。

スリラー映画の撮影現場にも関わらず、黒沢監督の元に集ったキャストおよびスタッフは、和やかでリラックスした雰囲気の中で撮影が行われ、撮影最終日は元刑事で現在は犯罪心理学者の主人公・高倉(西島)が、教授として勤める大学内でのシーンが埼玉県内の大学校内で行われた。六年前に発生した一家失踪事件の分析を依頼された高倉が、事件の生き残りである長女・早紀(川口)を、自身の研究室に招き、高倉の元同僚の刑事・野上(東出)と共に、家族が失踪する前日にみた光景の話を聞くシーンでは、事件が進展を迎えるきっかけとなる重要なシーンということもあり、カメラのアングルを変えて、長回しもするなど、6カットほど撮影がされた。川口さん、東出さんは、ここでクランクアップを迎え、無事に撮影終了し花束を受け取った川口さんは、重圧から解き放たれたようなすっきりとした表情をみせた。東出さんは、野上というつかみどころのない刑事の役柄を演じていたということもあり、撮影中は極力キャストやスタッフとの会話を控えていたそう。また、最後に撮影された、高倉が大学内で講義をする場面では、カットがかかり監督の「OK」という言葉がでた瞬間、西島は無事にクランクアップを迎えた喜びに笑顔を見せ、緊張の糸を緩めた。大学での講義シーンということもあり、終わった後は学生役のエキストラから拍手が起こり、拍手喝さいの中で西島は黒沢監督とガッチリ握手を交わした。

【以下、監督・キャスト クランクアップコメント】

◆黒沢清監督◆
毎日山場があって大変でしたが、スタッフもキャストも穏やかで協力的な方々でしたので、すべてがスムーズにいき、ほっとしています。俳優の皆さんは、すごく濃密な芝居をしてくれたなと思っています。撮影したどのシーンも印象に残っていますが、クランクアップ数日前に撮影したラストシーンは全員の緊張感が最高に高まったシーンで俳優たちの表情がすさまじいものになっていると思います。「人間ここまで来るんだ」という限界を見せてくれて、非常にエキサイティングでした。

◆西島秀俊さん◆
黒沢監督とは10年ぶりのお仕事で、非常に緊張して撮影に入りました。学べることがすごく多い現場で、改めて原点に還ったような気持ちで演じました。
全シーン、印象に残っています。特に香川さんと竹内さんとは別の作品でも共演していますが、黒沢組に入るとまた全然違って、監督にコントロールされた世界で、まったく新鮮な関係性を演じることができたと思っています。また監督に呼んでいただいて撮影に参加できるように今後も一生懸命努力していきたいです。本当素晴らしい体験で、こんなに幸せな撮影はありませんでした。

◆竹内結子さん◆
黒沢監督も主演の西島さんもとても穏やかな方で、そのお人柄があらわれるような和やかな現場でした。監督がお芝居について具体的な指示を下さるので、すべてをおあずけして飛び込みつつ、用意された道をどう進むべきか考えながら進むスリルもあり。まさかこんなに恐ろしい世界を撮っているとは信じられないくらい不要な緊張を解いて臨めた毎日だったので、未だ演じた康子のように夢を見ているかのようなフワフワとした心地です。

◆川口春奈さん◆
短い期間だったのですが、黒沢組の撮影は不思議な感じで面白く、撮り方や独特の空気感とか、今まで味わったことがない現場でした。すごく勉強になることばかりで、良い経験をさせていただきました。

◆東出昌大さん◆
大好きでずっと参加したいと思っていた黒沢組は、とても独特で、すごくプロフェッショナルで、身の引き締まる思いでした。良い現場を経験させていただきました。西島さん、香川さんと共演できたことでも、一ファンとして「うわぁ、黒沢組だ!」と密かにテンションも上がりながら、その先輩方と同じ舞台に立っているんだという強い思いを抱いて演じました。

◆香川照之さん◆
黒沢組は俳優にとって自由な発想と動きが許される数少ない現場なので、撮影が終わってしまった事がとても寂しいです。西島さんや竹内さんとはこれまでも共演してきましたが、やっと黒沢組で一緒になることができ、自分たちで「ああ、映画を撮っているな」と心から楽しめた、想い出に残る撮影でした。