映画『日本のいちばん長い日』初日舞台挨拶が8日、丸の内ピカデリーにて行われ、主演の役所広司をはじめ、本木雅弘、松坂桃李、神野三鈴、原田眞人監督ら豪華キャストが登壇した。

半藤一利氏の傑作ノンフィクション大作を原作に『わが母の記』の原田眞人監督が完全映画化した本作。終戦70年の今、太平洋戦争終結の裏側で日本の未来を信じ、命を賭して戦った人々のドラマを描く。

終戦へ向けて奮起する陸軍大臣・阿南惟幾を演じた役所は「日本の未来を信じて戦争で戦った方々、戦争終結に尽力した方々が、いまの日本を見てどう思うか分かりませんが、そんな方々によってわれわれが今生かされているということを実感しました」と明かし、阿南惟幾の実子・惟正さんから「公私両面にわたって父をしっかり演じていただきました」と手紙をもらうと、「そう思っていただけて感謝しています。実在の人物を演じることはすごく不安なのですが、合格点を頂けたみたいでホッとしています」と胸を撫で下ろした。

昭和天皇を演じた本木は「戦後70年ということで、自分の中でも発見することがたくさんありました。演じ終わってもなお、国の力、見えない力に守られているなという安心感が、自分の背中を押してくれているんじゃないかと思います」と感慨深げ。

また、山崎努演じた鈴木貫太郎元首相の孫娘・鈴木道子さんが会場に駆けつけ「山崎さんが見事に終戦をまとめる首相を演じていただき、非常に嬉しく思っております」とあいさつし、「最初から戦争を収めるつもりで首相に就任したのだと思います」と鈴木貫太郎元首相の勇姿を明かした。本木は「貫太郎さんは、日清・日露戦争を経験し、戦争への矛盾を感じていたんだと思います」としみじみ。
最後に役所は「戦後70年を迎えましたが、鈴木貫太郎さんの言葉『永遠の平和』が、これからも100年、200年続くように祈っています」と思いを込めた。

映画『日本のいちばん長い日』は全国公開中

(Report:小宮駿貴)