東京国際映画祭ワールドフォーカス部門出品/台北映画祭オープニング作品
 
写真家・川島小鳥が大絶賛する台湾美女ヤオ・アイニン来日
映画デビューで「心の中に火が灯った」

7月25日(土)より、新宿武蔵野館を皮切りに、映画『共犯』を公開いたします。昨年10月に開催された第27回東京国際映画祭<ワールド・フォーカス部門>に出品され、正式公開が切望されていた台湾の青春ドラマです。そしてこの度、本作でヒロイン役のシャー・ウェイチャオを演じたヤオ・アイニンの緊急来日を記念して、虎ノ門・台湾文化センターにて写真家・川島小鳥、映画評論家の松崎健夫、映画解説者の中井圭を招き、トークショーを開催致しました。

台湾映画『共犯』の公開を直前に控えた7月23日、台湾文化センターにてトークショーが行われ、ヒロインを演じたヤオ・アイニン、写真家・川島小鳥と映画評論家の松崎健夫、映画解説者の中井圭が登壇した。

第27回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門に出品され、日本での公開が切望されていた『共犯』。視覚障害をもつピアニストを描いた初監督作品『光にふれる』が世界中の映画祭で絶賛されたチャン・ロンジー監督の2作目となり、現代の高校生たちが抱える孤独や痛みをサスペンスタッチでつづった瑞々しい青春ドラマに仕上がっている。物語のキーとなる自殺した女生徒シャーを演じたアイニンは、影のある表情で圧倒的な存在感を放っている。

友人に薦められて受けたというオーディションで女優デビューをはたしたアイニンは、ほかのキャストたちが1ヶ月間の稽古の後に役が分けられていったのとは対照的に、監督との一回の面接だけでヒロイン役が決まったという。本作について「暗く残酷な部分もある映画だけど、観終って映画館をでるときは温かい希望と、人生のすばらしさを感じていただけると思う。」と自身の映画デビュー作となる『共犯』の魅力を伝えた。

川島が3年間にわたって台湾に通い撮影し、第40回木村伊兵衛賞を受賞している写真集『明星』にて被写体として数多く登場するヤオ・アイニン。まだ素人だったころに彼女を見出しシャッターを切り続けてきた川島は、アイニンを「ピピちゃん」と相性で呼ぶ仲。久しぶりに会ったとき、映画の撮影をしていると聞いてびっくりしたと語り、「水が苦手なのに潜ったり、たばこを吸う練習をしたと聞いて映画を楽しみしていた」と友人の立場から彼女の努力を見守っていたことを明かした。台湾ですでに観ていたようで、「彼女が素晴らしい映画にでていて良かった」と映画を讃えると、アイニンも「監督に伝えておきます」と嬉しそうな表情で応えた。

女優としてデビューした後のアイニンについて川島は「ピピちゃんの心のなかに火が灯ったと思いました」と彼女の変化を感慨深げに。「『明星』を撮影したころは、自分でこうしたいとかこうなりたいというガッツはなく、ただ純粋なかわいい女の子として魅力的だった」と「彼女はデザインを勉強したり、いろんなことをやっていた。裏方気質もあるから、みんなで映画を作りあげて楽しいと思ったんじゃないかな」と映画の撮影を機に変化した彼女の意識を分析。それを受けてアイニンは照れながらも、「水のシーンや、飛び降りるシーンも本当はすごく怖かった。でも頑張ってチャレンジしてやり遂げた。みんなで力を合わせて作りあげることができて楽しかった」と満足げに振り返った。
今後の活動についてたずねられると、「私もこの映画のスタッフも、いつも日本が大好きです。日本で仕事がやりたいです」と日本語で話し、会場は温かい拍手で包まれた。
川島も『明星』での出会いから3年間を経て普通の女の子から女優へと変化した彼女との今後について「これからも彼女を撮り続けたい」と述べた。

『共犯』は7月25日より全国ロードショー。同日に新宿武蔵野館にて、初回10:20の回終了後と2回目12:30の回上映前に初日舞台挨拶が行われ、ヤオ・アイニンの登壇が決定している。上映チケットは劇場公式サイトにて販売中。