マイケル・アルメレイダ監督がイーサン・ホークを主演に迎えた『ハムレット』に続き、再度シェイクスピア劇を映画化!舞台を現代に移し大胆にアクションを加えた、豪華キャストによる映画『アナーキー』(原題:CYMBELINE) 。 6/13(土)より新宿シネマカリテ(カリコレ 2015)にて初日を迎えた本作ですが、お蔭様で初日満員スタート。映画上映後には高橋ヨシキ さん(アートディレクター)、てらさわホーク さん(映画ライター)によるトークショーが開催されました。

6/13(土)『アナーキー』初日/新宿シネマカリテ(カリコレ 2015)
高橋ヨシキさん(アートディレクター)、てらさわホークさん(映画ライター)トークショー・レポート

「シェイクスピアの後期の作品で、シェイクスピアが煮詰まってたんだろうね。(笑)『ロミオとジュリエット』とか、他で見たことあるシーンがあるもんね。(笑)」(てらさわさん)
「ローマ時代の話を今にするシーンがね…山小屋の窓から侵入して、ご飯をあさるって。いくら田舎だからってコンビニとかあるでしょ?(笑)現代劇にした事で無理が出てくる点が分かる。立ち止まりながら観る映画だよね。とてもユニークな作品で珍品。色んな所に気が付くから面白いよね。観た後にみんなと話盛り上がるし。(笑)」(高橋さん)

「それにしても、よくこれだけ豪華なキャストが揃ったよね。シェイクスピアの呪縛だよね。(笑)」(てらさわさん)
「この監督、次もシェイクスピアの可能性あるね。(笑)」(高橋さん)
「ジョン・レグイザモがいつまでチンピラ役をやってるのか?『カリートの道』(94 年公開)とかもチンピラ役でしたもんね?今度、レグイザモのチンピラ映像集作って、何の映画か、裏切るかどうかクイズとかいいね。レグイザモを堪能できる映画だよね。(笑)」(てらさわさん)
「レグイザモはずっとチンピラ役だしね。最後に裏切るか裏切らないかの違いだよね。(笑) ミラ・ジョヴォヴィッチはいいコだよね。おじいちゃんの世話してくれそうで。金目当てでって感じしない。」(高橋さん)
「アルメレイダ監督が 87 年に『チェリー2000』っていう映画の脚本を書いていて、それにメラニー・グリフィスが出ているんだけど、娘がダコタ・ジョンソンでしょ。すごいよね、ドン・ジョンソンとの娘で。アルメレイダを通じて、28年越しに母娘の仕事が繋がったんだね。(笑)」(てらさわさん)

「邦題はなんで『アナーキー』なの?」(高橋さん)
「当初は原題が『ANARCHY』だったんです。“無秩序な”っていう意味では邦題も原題のままに『アナーキー』に決めたのですが、本国が公開直前に何故か急遽『CYMBELINE』に変更となり…」(配給)
「なるほどね。でも本当にアナーキーだよね。文豪調でしゃべるしね。『アナーキー』ってタイトルいいよね!」(高橋さん)
「何を引いて何を残すのかというのがシェイクスピアを現在に置き換えて作る際のポイントだよね。」(高橋さん)
「そこが勝負ですよね。」(てらさわさん)
「黒澤明監督の「乱」だって“リア王”でしょ。日本の時代劇にするのはアリだよね!」(高橋さん)