世界に先駆けてDシネマ(デジタルシネマ)にフォーカスし、次代を担う若手映像クリエイターの登竜門として2004年にスタートした「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」はこの夏、第12回目の開催を迎えます。
本日6月3日(水)、都道府県会館(東京・永田町)にて記者発表を行い、オープニング作品、コンペティション部門ノミネート作品をはじめとする全上映プログラムを発表いたしました。

オープニングでは過去本映画祭ノミネート監督が地元川口を舞台に
家族のあり方を描く『鉄の子』を上映!!

今年のオープニング作品は、本映画祭短編部門に過去2度ノミネートされた新鋭・福山功起監督が、映画祭会場のSKIPシティも位置する埼玉県川口市を舞台にした『鉄の子』を上映。両親の再婚で血のつながらないキョウダイになった子どもたちがたくましく生きていく姿を通し“家族のあり方”を繊細に描きます。母親役にはその確かな演技力が高い評価を得ている田畑智子。父親役には映画、舞台と幅広く活躍する?(ペ) ジョンミョン。7月18日(土)の本映画祭オープニング上映がワールド・プレミアとなります。

長編部門は、世界74の国と地域から厳選された12本をノミネート!!
日本未公開の作品を中心に選りすぐりのラインナップ

本映画祭のメインであるコンペティション部門には、世界74の国と地域から、長編・短編・アニメーションの3部門で合計684本の作品がエントリー、その中から厳選した全38作品をノミネート。会期中の最終審査を経て、最終日26日(日)に各賞を発表します。今年の長編部門には、メキシコの荒涼とした大地とともに生きる人々を描いた『絶え間ない悲しみ』や、昨年のアカデミー賞外国語映画賞キューバ代表に選ばれた『ビヘイビア』、第1回W杯でのユーゴスラビアチームの奮闘実話を元にしたセルビア映画『モンテビデオの奇跡』、今年のベルリン国際映画祭に正式招待されたアイルランド映画『君だってかわいくないよ』など日本未公開の注目作が集結!日本からはALS(筋萎縮性側索硬化症)をテーマにしたドキュメンタリー『あした生きるという旅』など3作品がノミネートし、計12作品が上映されます。また短編部門では長塚京三、遠山景織子出演のサスペンス『オンディーヌの呪い』、升毅、朝加真由美出演の『不旋律のソナタ』など若手クリエイターの力作計12作品、アニメーション部門では水江未来、水尻自子など海外からも注目を集めるクリエイターの新作をはじめ計14本を上映します

映画の素晴らしさ、映画祭の楽しさをより多くの方に!
こうのすシネマ、彩の国さいたま芸術劇場でサテライト上映を開催!!

今年のSKIPシティ国際Dシネマ映画祭では、より多くの方に映画の素晴らしさ、映画祭の楽しさを体験していただくため、川口市を飛び出し、映画祭会期中7月19日(土)、20日(日)の2日間、埼玉県内2か所でサテライト上映を開催!こうのすシネマ、彩の国さいたま芸術劇場で短編コンペティション部門のノミネート作品を上映します。メイン会場であるSKIPシティ以外でのコンペティション部門の上映は、初めての試みとなります。

■サテライト会場:こうのすシネマ(埼玉県鴻巣市)、彩の国さいたま芸術劇場(埼玉県さいたま市)
■上映作品:短編コンペティション部門ノミネート作品
■上映日程:7月19日(土)、20日(日)

○上田 清司 (実行委員会会長・埼玉県知事)
今年はこれまでの枠を超えて新たな企画を二つ用意している。ひとつめはオープニング作品を映画祭出身の若手クリエイターの作品としたこと。実行委員会がその製作を積極的に支援し、上映する。
ふたつ目はコンペティション作品のサテライト上映である。県内二ヶ所で上映しできるだけ多くの皆さまに映画祭をご覧頂くチャンスを作る。この映画祭をステップとして若手クリエイターの方々が日本そして世界に飛躍することを期待する。

○奥ノ木 信夫 (実行委員会副会長・川口市長)
本年度のオープニング作品『鉄の子』は川口市を舞台として、川口市立新郷東小学校も撮影に使用され、児童69名がエキストラとして参加した。市をあげて応援したいと思っている。また川口子ども映画クラブ」の子どもたちが制作した映画の上映も行う。短編部門には厳しい審査を経た12作品がノミネートされた。短編作品も年々レベルが向上しており、大いに期待している。

○八木 信忠 (総合プロデューサー)
この映画祭は「若手クリエイターの登竜門」となることを目指して開催している。SKIPシティでは最高水準の設備を用意している。ぜひ川口に来ていただいて、デジタルシネマを鑑賞していただきたい。

○堀越 謙三 (長編部門 国際審査委員長/ユーロスペース代表・映画プロデューサー)
デジタルシネマによる影響は、若い人が映画を作れるようになったことが何より大きな特徴だ。今、若い監督が目指す映画祭として、国内ではこの映画祭が一番だと思う。さらなる映画祭の発展も期待しながら、審査委員長として今年お力になれればと思う。

○桝井 省志 (短編部門 審査委員長/アルタミラピクチャーズ代表取締役・映画プロデューサー)
短編作品は「今、何を撮らなくてはいけないか」ということをとらえた映像が多く、毎年自分も刺激を受ける。オープニング作品『鉄の子』は川口で撮影したが、職人の街である川口市の気質が、若手映像クリエイターや映画を育てようという姿勢に繋がっているのかと感じさせられた。

○和田 敏克 (アニメーション部門 審査委員長/東京造形大学特任教授)
短編アニメーションは若い人たちがコツコツと制作し、何よりも絵を動かす喜びに溢れ、こんな映像見たことないというような作品が多い。デジタルの普及で、アニメーションの世界は今とても面白いことになっている。大いに期待できる14作品が揃いましたので是非楽しんでください。