3月15日(日)、渋谷アップリンクにて水井真希監督・映画『ら』のトークイベントが行われ、水井監督自身の映画制作の師でもある園子温監督をゲストに迎えました。

■3月15日(日)16:25〜
■場所:渋谷アップリンク 

普段、なかなかトークイベントには登壇する事が無い、という園監督の登場に観客も「待ってました」と目を輝かせている様子。10年以上前に自身のアシスタントとして『奇妙なサーカス』『愛のむきだし』などに起用したのが本作の水井真希監督。園監督はいわば彼女にとって映画人としての第一歩を教えてくれた人。観客の期待とは裏腹に、イベント冒頭、水井監督のリードする会話に少し押され気味の園監督。しかし、水井監督がアシスタント時代だった頃の話をし始めると、思い出が蘇り、段々と語り始める。二人が出会った日に本作のネタとなっている拉致事件の事を淡々と説明した水井監督の事を思い出すと、「距離を置いた方が良いヤツ」「ヤバイ人だな〜と思った」など正直な言葉が出てしまった園監督。二人の不思議なテンションで行われる会話に観客も引き込まれた様子でした。 園監督の新作映画(2015年は公開作4本を控えている)の裏話にも、耳を大きくして皆聞き入っていました。最後にはいままでの奇抜なイメージを払拭していきたい、と決意し25年温めていた新作映画『ラブ&ピース』(6月27日公開予定)を是非見て欲しい、とPRした園監督でした。
本作品は、東京では渋谷アップリンクでの上映が3月20日まで、その後、4月に名古屋、大阪、更に愛媛、新札幌での公開を控えている。

園子温監督(53)
トークショーはなるべく断っているんですよ。まぁ、でも今回は古い付き合いなんでね、しょうがないな、と思って(笑) (映画を観て)凄い頑張ってるな、と。本当に映画監督になったんだな〜って思って。出会った日に「最近どうしてるの?」って聞いたら、「拉致されました」って言われて。「この子の日常は凄いんだな、この人ちょっとヤバイ」って思いましたよね。(最近の作品の話になると)過激な路線だったいままでのイメージを払拭したいよね。色んな嘘を雑誌とかに書かれた事もありましたからね。『ラブ&ピース』(6月27日公開予定)は25年温めていた作品なんです。可愛らしい作品だし、是非見て欲しいです。

水井真希監督
10年以上前ですが、園さんの作品のアシスタントをしていたんです。『愛のむきだし』とか『奇妙なサーカス』とかもやってたんですよね。そこで、一緒に映画を作っていた特殊メイクの西村(喜廣)さんに出会って、西村映造(造形会社)に入って、女優になって、更に今、監督をしているっている流れなんです。だから、(園監督とは)付き合いはもう10年以上なんですよ。水井のために今回は特別に出てくれる事になったんですよね! 初めて園さんに会った日に「実は先週、拉致にあいました」と話をしたんです。そしたら園さん引いてましたよね!そこで、「凄い体験だね、これを俺が映画にするよ!」ってその時に園さんが言ったんですよ、覚えています?(笑)でも、10年経って、何にも動きが無いから、自分で映画にしちゃいました。園さんの最新作が2015年は4本控えています。『ら』も東京以外にも名古屋、大阪、愛媛、新札幌でも公開を控えているので、是非観てくださいね!