本作のテーマ性に強く賛同いただいたプロ野球OB会の協力も得、本日12月11日の特別試写会に、球界のレジェンド達にご登壇いただきました。
もちろん主演の中井貴一さん、波瑠さん、柳葉敏郎さん、工藤阿須加さんの豪華キャスト陣に加え、映画にも出演した角盈男氏、高橋慶彦氏、本作品の野球指導を担当した大石滋昭氏も登壇し、本作への熱い感想と野球愛感じるトークに花が咲きました。

映画『アゲイン 28年目の甲子園』特別試写会イベント
日程:12月11日(木)
場所:丸の内TOEI(1) (中央区銀座3-2-17)

登壇者:【出演者】中井貴一、波瑠、柳葉敏郎、工藤阿須加
【野球関係者(出演者)】角盈男、高橋慶彦、大石滋昭(野球指導)
【野球関係者(OB)】八木澤壮六、松沼博久、松沼雅之、小早川毅彦、駒田徳広ほか

キャスト4人は一言ずつ挨拶し、本作を表す漢字一字を色紙に書いて、中井さんは「繋」、波瑠さんは「希」、工藤さんは「想」、柳葉さんは「情」と発表し、個性的な字形とそれぞれ理由を明かし、会場を沸かせました。

また本作に出演されたプロ野球選手OBの角盈男さん、高橋慶彦さん、そしてキャスト陣に野球指導をした大石滋昭さんが登場し、キャスト陣の野球の上手さを褒め称えると、中井さん、柳葉さんらが照れ笑い。
さらに元プロ野球選手でOBクラブの理事長である八木澤荘六さん、松沼博久さん、松沼雅之さん、小早川毅彦さん、駒田徳広さんという野球マニアにはたまらないゲストが登場し、彼らから花束を贈呈されたキャスト陣は恐縮しながらもプロ野球OBらの映画への熱い想いを受け、感無量といった表情を浮かべました。

映画と野球のレジェンドたちは、甲子園に対する想いや過酷ながらも笑える撮影エピソードなどを熱く語り、会場の熱気は冷めやらぬままイベントは締めくくられました。

<舞台挨拶>

MC:一言ずつご挨拶をお願いいたします。

中井:公開前に自分の出演作品を観ないという主義なので、まだ本作も観ていません。
変なことを言うとカットされている可能性もあるので(笑)、詳しい話はできないのですが、いろんな想いがつまった映画になっています。何かを感じていただけたら幸せです。

波瑠:たくさんの人に観に来ていただけて、本当にありがとうございます。
特別な試写会ということで楽しみにしています。
今日はよろしくお願いいたします。

工藤:いい作品になっていることは間違いないです。いろんな想いを伝える映画なので、最後まで楽しんでいただければと思います。

柳葉:背番号1を背負って甲子園のマウンドに立たせていただきました!
グラウンドキーパーに内緒で土を持って帰りました(笑)
中年たちが女子高生におだてられ甲子園に向かうわけですが、どんな想いで何をしてきたのか、皆さんにも通じるところがあると思います。

MC:映画の撮影はちょうど一年前の今でした。11月25日からクリスマスまで撮影してから、まさにちょうど一年。やっと皆さんに本作を披露できるとになりました。
この一年に会ったことを振り返りながら、「アゲイン 28年目の甲子園」を一文字で表すならば、何と書くか。先程、皆様にこのお題で1文字を書いて頂きました。ここで発表していただこうと思います。

中井:「繋」観ていただけたら意味がわかると思います!

波瑠:「希」野球、マスターズ甲子園を通じて、「もう一回があっていい」という希望、夢を描いた作品なので。

工藤:「想」中井さんと同じで観ていただけばわかっていただけると思うのですが、いろんな想いがつまっている作品なので。

柳葉:「情」人の想い、心という意味ですね。その上に「愛」がつくのか、「友」がつくのか、下に「熱」がつくのか、皆さんはこの映画を観て何をつけてくださるのでしょう。
(会場から拍手、中井さんからは「うまい!」の一言)

MC:映画に出演された感想とともに、一言ご挨拶をお願いいたします。

角:出演時間は5秒もなかったのですが、ここへは俳優気分でやってきました(笑)
絡みはギバちゃんとはなく、中井さんだけだったのですが、撮影が報知新聞社で(元読売ジャイアンツの選手だから)自分の会社で撮ったかのような感じでした。
でも相手が一流の方ですから、大変楽しませていただきました。

高橋:角より少ない3秒の出演でした(笑)。映画を観て少年時代を思い出して泣きました。
人間の暑さ、弱さ、甲子園のすばらしさがわかります。

MC:野球指導をして頂きましたプロ野球選手OBの大石滋昭さん お願いします。

大石:映画の仕事をするのは初めてで、目に余る光栄です。
キャスト・スタッフの想い、映画って凄いといつも感じながらその場にいさせていただきました。

MC:みなさんと共演されていかがでしたか?

中井:僕らは昔からテレビで角さんが投げているところ、慶彦さんが走っているところを観ているわけで、その人たちがカメラの前で普通に芝居している・・・ずるいですよね(笑)
一流の選手は場所が変わっても出来てしまうんだなと。
また大石さんがいなければ、僕はこの作品に出ていません。大石さんに「恥をかかせません」と言っていただいたから、この場にいます。本当に感謝しています。

MC:役作りにあたり、どれほど野球を特訓されたのか猛練習エピソードがあれば教えてください。

中井:8月、39度で熱中症が騒がれる中、野球未経験者が50歳を過ぎて、ノックを受けるという暴挙ですよ(笑)。しかも「休ませて」なんて言えない性分で。
甲子園での撮影は12月だったのですが、野球をやっちゃいけないんです。
プロ野球はオフシーズンなんです。だからハワイやグアムにキャンプに行くんでしょ。
映画界はむちゃくちゃだな!(笑)

工藤:この作品に出演するまで野球をやったことがなかったんです。だから走って500〜1000回素振りをやったので、素人に見えなければいいなと思っています。
見えたら、すみません!

柳葉:気持ちよくやらせていただきました。地元で500歳野球というのをやっていて、50歳以上のじじいが草野球しているんですが、実際にマスターズ甲子園を目指している方の気持ちがよくわかります。

MC:中井さんと柳葉さんはかなり温度差があるようですね?

柳葉:そんなことないですよ!

中井:あのね、CGを使えばどうにかすることは出来るんですけど、僕たちはそういうことをしたくなかったんです。だから、この作品はCGを使っていません。ご理解の上、ご覧ください(笑)

MC:キャッチボールは、どのくらい練習されたのでしょうか。

波瑠:姉しかいなくて、家にグローブやボールもなく、キャッチボール自体やったことがなかったんです。投げる、捕るが練習してできるようになって、次はフォームをキレイにして、とそんなヨチヨチ歩きなのに、撮影のときは「カメラがここにあるから、ここに投げて」と細かく指示されて大変でした。

MC:俳優の皆さんのプレーはいかがでしたか。

角:素晴らしい!この間、巨人VS阪神のOB試合があったんですけど、ストレートが86kmで、これはギバちゃんに負けたかなと(笑)映画では全力なのか手を抜いているのかわからないけど、僕らが引退して30年後の姿と考えたら完璧です!

中井:全力です!僕らの考えとしては、そういうところに嘘をつきたくなってはいけないと思っています。

MC:元プロ野球選手で、OBクラブの理事長でもあります八木澤荘六さん、ご挨拶をお願いいたします。

八木澤:こういう会場で挨拶するのは初めてなので、気持ちが上ずっています。
映画は感動しました。甲子園は3回出場しているのですが、甲子園は「夢」の一言に尽きます。
心の葛藤、ドラマが強く出ていて、中井さんと波瑠さんのやりとりなど素晴らしかった。
野球も素人だとは思えないです。集中力を持って観ていただければ楽しんでいただけると思います。

MC:駒田さんはこの中で唯一マスターズ甲子園に出場され、選手宣誓をされています。
この映画にとても縁が深い、駒田さん ご挨拶お願いします。

駒田:去年、一昨年と出させていただきました。
奈良商業高校って聞いたことないでしょ?でも奈良県大会で優勝して甲子園に行けたんです。50歳すぎて泣いちゃいけないと必死でこらえて心で泣いていました。プロ野球のときは、甲子園で唾を吐いたりしていたけれど、高校のユニフォームを着ては出来ませんでした(笑)外野の芝生もつま先でしか走れなかったです。
この映画は不変です。今の高校球児が、30年後に観ても感動するはずです。
大切に守ってほしいと思います。

MC:プロ野球選手OBが登場し、皆様より花束を頂きましたが、中井さんいかがですか?

中井:甲子園が聖地ということ、実際に行って理解できました。
僕と柳葉さん以外の出演者たちは元高校球児がほとんどで、甲子園での撮影で「甲子園って青空が突き抜けて見えていいよね」なんて言おうと思って周りを見たら、皆泣いているんです。先ほど角さんが50歳すぎたら泣いちゃいけないって言われてましたけど、みんな50過ぎで、しかも勝ちとって来たわけでもなく撮影で連れてきてもらっただけなのにね(笑)。

MC:最後に皆さんを代表して柳葉さん、中井さんよりメッセージをいただけますでしょうか。

柳葉:お待たせしました。皆さん、ハンカチのご用意ができていますか?
中年の男たちが何かに向かう純粋さ、それを見守る家族。皆さんにもリンクして観ていただけると思います。

中井:観ていただく前にいろんなことを申し上げるつもりはありません。
野球を背景にしていますが、人間の想いの映画だと思っています。