松竹配給にて11月15日(土)より公開しております話題の映画『紙の月』。このたび、主演の宮沢りえが第28回山路ふみ子女優賞を獲得し、授賞式に出席しました。宮沢りえが山路ふみ子女優賞を受賞したのは、「父と暮せば」(2004)以来2度目。女優賞を2度受賞するのは、吉永小百合に続き、史上2人目の快挙となります。

日時:11月28日(金)18:00〜19:00
場所: ヤクルトホール(港区東新橋1−1−19ヤクルト本社ビル)
登壇者: 宮沢りえ、小泉堯史、富司純子、周防正行、石井裕也、上白石萌音、長山藍子

ヤクルトホールにて第38回山路ふみ子映画賞贈呈式が行われた。一般の人からも質問を受けるという珍しい取り組みにも登壇者全員が丁寧に応じ、映画ファンと交流した。終始和やか空気で幕を閉じ、歴史のある映画賞らしく温かい贈呈式になった。

【宮沢りえ受賞コメント】

7年振りの映画の主演で、このような歴史のある、重みのある賞を頂いて本当に感謝しております。「紙の月」という作品でこのような賞を取り、ここに立っていられるのは、吉田大八監督の濃厚で粘り強い演技があったからだと思います。この場をお借りしてその感謝を伝えたいです。これからもこの賞に恥じないように、鮮度を持って夢を持って誠実に表現していきたいと思っています。

【一般からの質問】
■「紙の月」の役は非常に難しい役だと思いますが、どのように演じたのでしょうか。
→平凡な主婦が、ささいな事をきっかけに変貌していく、その心の細かい変化を鎖のように大事に繋げることを大切にして、あとは監督の演出に耳を傾けていただけです。

<受賞理由>
映画『紙の月』での平凡な主婦が無自覚の内に変貌していく姿を、美しくも重厚に描き、多くの観客を魅了したこと。

【山路ふみ子賞とは】
映画人の育成、功績を称える目的で毎年開催している賞。
山路ふみ子文化財団HP http://www18.ocn.ne.jp/~yamaji/movieaward/index.html
<story>
平凡な主婦が起こした巨額横領事件。衝撃のベストセラー、待望の映画化!
バブル崩壊直後の1994年。夫と二人暮らしの主婦・梅澤梨花は、銀行の契約社員として外回りの仕事をしている。細やかな気配り、丁寧な仕事ぶりによって顧客からの信頼を得て、上司からの評価も高い。何不自由ない生活を送っているように見えた梨花だったが、自分への関心が薄い夫との間には、空虚感が漂いはじめていました。そんなある日、梨花は年下の大学生、光太と出会う。
光太と過ごすうちに、ふと顧客の預金に手をつけてしまう梨花。最初はたった1万円を借りただけだったが、その日から彼女の金銭感覚と日常が少しずつ歪み出す——。