「のぼうの城」を輩出した脚本賞として注目を集める城戸賞。その第37回城戸賞にて、傑出したエンターテインメントと評され最高得点の高評価を得てで“入選”を果たした脚本、待望の映画化『超高速!参勤交代』。

本木克英監督と豪華面々がが勢ぞろい。
東京都墨田区の江戸東京博物館の復元された実寸大の日本橋の上で写真撮影の後、会見を実施しさらに丸の内ピカデリーに場所を移して、完成披露舞台挨拶を実施いたしました。

■日時:5月27日(火)
■完成披露会見:江戸東京博物館(東京都墨田区)
■完成披露試写会・舞台挨拶/丸の内ピカデリー1 (東京都千代田区)

登壇者:佐々木蔵之介、深田恭子、伊原剛志、西村雅彦、寺脇康文、上地雄輔、知念侑李(Hey!Say!JUMP)、柄本時生、六角精児、菊千代(猿)/舞台挨拶のみ、本木克英監督

以下完成披露会見

MC:日本橋を見上げるこちらのスポットにて、完成披露会見を行います。

それではおひとりずつ、ご挨拶いただきましょう。

佐々木蔵之介さん:湯長屋藩藩主・内藤政醇を演じました佐々木蔵之介です。
今の福島県いわき市が舞台の貧乏藩、藩主を演じさせていただき、山を走り、川に流され、泥だらけになりながら駆け抜けました。今日はこんな立派な衣装でこの場に立てて光栄です。よろしくお願いします。

深田恭子さん:お咲を演じました深田恭子です。紹介にもありましたが、口汚い役ということでセリフなどに戸惑うことがありましたが、皆さんがとても優しくしてくれて撮りきることができました。本日はよろしくお願いします。

伊原剛志さん:今日はお越しいただきましてありがとうございます。
試写を観させてもらったときは会場がおじさんばっかりで大丈夫かな?
と思いましたが、皆さん大笑いしていました。
その後監督が地方にキャンペーンに行った時、若い人も笑ってくれていたと聞いて安心しました。松竹らしい映画ですのでよろしくお願いします。

西村雅彦さん:本日はお忙しい中多数の方々のご来場嬉しく思っております。感無量です、何卒よろしくお願いします。

寺脇康文さん:素晴らしい脚本をセンスのあるギャグで味付けして監督がとても面白く映画化してくれました。のんびり、楽しく演じさせていただきましたので是非ともよろしくお願いします。

上地雄輔さん:西村さんのおかげで、フラッシュが眩しくならないように美しく撮影してください(笑)。

知念侑李(Hey!Say!JUMP)さん:今回時代劇に初挑戦させていただいたので違和感無くできるかなと不安でしたが、弓のシーンもかっこよくできたと思います。

柄本時生さん:殺陣も初めてで二刀流をやらせてもらいましたが、かっこよくできていると思います。
……そんな感じです。よろしくお願いします。

六角精児さん:腹も出てるって!え、書いてあるの?台本に??大変なこともあったけれど、和気あいあいとした楽しい現場でつくりあげた、人情時代劇。
楽しんでいただければと思います。よろしくお願いします。

本木克英監督:監督をつとめました、本木克英です。
時代劇ってこんなに面白かったっけ?って言ってもらえるような作品になっています。
(今サッカー日本代表などにも言われる)300年前のサムライ魂も味わってもらえると思いますので、よろしくお願いします。

Q:幕府からの無理難題をつきつけられた弱小藩が知恵と工夫、そしてチームワークで果敢に挑んでいくお話ですが、現場での実際の雰囲気やチームワークはいかがでしたか?

佐々木さん:金、時間、人がいない中で参勤交代を成功させようというストーリーと同じように、台風に4回遭遇して撮影予定だった橋が流されるというようなアクシデントとかありましたけど、笑顔で切り抜けたのは映画と同じでしたね(笑)。

ほかにも寺脇さんが、皆のマネをしてムードを盛り上げてくれたり、柄本くんに菊千代(猿)がなつかなくて六角さんになついちゃったり、上地くんが人にいたずらしてたり、伊原さんのヤンチャな感じとか、知念君のセクシーなふんどし姿とか、なにより色っぽい深田さんが現場に来る時のスタッフのテンションの上がり具合とか色々ありましたけど、楽しい現場でした。

MC:ありがとうございます、絶妙のチームワークで作品が成立したんですね!

Q:まわりはほとんど男性陣で紅一点という中での撮影だった深田さんですが、苦労されたところなどありますか?

深田さん:皆さん本当に優しくしていただいて、今までで一番かもと思うくらいでした。
現場に入るとみなさん順々に「おはよう」と声をかけてくれましたし、蔵之介さんは「今日の夜ご飯は何食べるの?」とか色々気遣っていただきました。

佐々木さん:深田さんが現場に来るときはスタッフのノリや空気が違ったので悔しかったですよ(笑)。

六角さん:僕たちも嬉しくなって、士気が高まりましたね(笑)。

Q:先ほどご挨拶の際にも少しおっしゃっていましたが、走るシーンなど苦労ところはされたはありますか?

佐々木さん:『超高速!参勤交代』というタイトルなので、「走ってなんぼ!」と思っていましたけれど、時代的にナンバ走り(※1)だよと監督に言われてやったが、結構大変でしたね。

MC:深田さんはずっとお着物で大変でしたか?

深田さん:(役柄的に)所作に気をおくより大胆に演じようと思ったので
(口汚い)セリフの方が苦労しました。

伊原さん:走るシーン実際はヒィヒィいってましたね。辛くて酒飲んで翌日汗で出る…
そしたら尻出したみたいな。

佐々木さん:皆さんがお尻出してるのは(ふんどし姿の)映画の中でですよ!

西村さん:苦労は…無い!!ただ途中からボロボロの衣装を着せられていつまでこの格好なのかな…嫌だなぁ〜って思ってました。

寺脇さん:子どもかっ!

上地さん:僕は後ろの方を走っていたので、カットの声が前の方まで届かなくて、ずーと走っている人達を見ていました(笑)。

知念さん:身体の倍くらいある弓を扱うのが大変でした。
あとは列の後ろの方だったので、少しでも映るようにカメラを確認しながらやっていました。

柄本さん:菊千代が「本番」って掛け声のあとに立ち回りが始まったりするのがわかるようなってビックリするようになっちゃって、菊千代待ちがありましたね。
あと六角さんの肩に乗るように僕よりなついていました。

六角さん:肩に乗られたのは全く大変ではなかったですね(笑)。
それよりも地面に膝をつくシーンで、膝のところに上地君が小石を仕掛けてきたのが痛かったですね。
そしたら知念君も一緒に石を置いて……。

上地さん:これはいたずらじゃなくて、リアリティを求めたからです。
時代劇で地面が綺麗になってるとか、変じゃないですか。リアリティです!

MC:苦労の中にも和気あいあいとした雰囲気が伝わってきますね。

Q:監督にお伺いします。本作は人気脚本家の登竜門とも言われている「城戸賞」を受賞していますが、映画化にあたって特に魅力を感じたところはありますか?

本木監督:時代劇だけど娯楽性が高いうえ、無駄なく物語が描かれていると感じました。

志の高さと技術の高さが両立しているのと、誰もが聞いたことのある「参勤交代」をテーマにして「超高速!」
をくっつけたタイトルのキャッチーさと企画性の高さにひかれました。

MC:ありがとうございます。仰る通りタイトルを聞いただけで「なんだろう?」
と興味を持った方も多いと思います。

Q:深田さんにお伺いしたいのですが、

男性陣の中で本当に江戸にいそうな方とその理由をお聞かせ願えればと思います。

深田さん:そうですね……やはり蔵之介さんですね。
ちょんまげで生まれたんじゃないかというくらい似あっていたと思います。
後姿や佇まいも江戸時代にいそうだなと思いました。
佐々木さん:そういっていただけて嬉しいです、後姿までちゃんと見ていただいて光栄です。

〜会見以上〜

上映前の舞台挨拶では、本作を一足先にご覧になるお客様で満席となった会場に出演者が呼びこまれると、大きな歓声があがり、場内の熱気が最高潮に達しました。

登壇者はそろって老若男女楽しめるエンタテインメント時代劇ということをアピール。
寺脇さんが伊原さん西村さんと六角さんのモノマネを披露し場内を沸かせると、佐々木さんは六角さんのふんどしの絞め方が緩く技術スタッフが余計なところに予算がかかってしまうと頭を悩ませていたことを暴露。
六角さんも「このままじゃR指定になってしまう」
と告げられたことを明かし会場を爆笑の渦に包みました。
さらに特別ゲストとして参勤を共にした猿の菊千代が登場すると、会場からは「可愛い!」との声があがりその一挙手一投足が注目の的に。

最後に見どころを問われると佐々木さんは「福島県の弱小藩が、江戸幕府と戦う話で、湯長谷藩士はみんなチャーミングに描かれています、それぞれが愛されるキャラクターとなり、そしてこの映画が皆様に愛されることを切に願っています。」
と真面目にコメントしたと思いきや
「今日は特にふんどしのシーンを見逃さないでください、何かが映っているかもしれません。」
として、終始笑いの絶えない舞台挨拶を締めました。

※1…ナンバ走り→江戸時代における日本の飛脚の走り方といわれている。
右手と右足、左手と左足を同時に出すとされているが、映像資料などが残っていないので研究者の中でも実際に飛脚がそのように走っていたのかについては見解が分かれている。