実際に起きた、イギリス人女性殺害事件の犯人・市橋達也自身による手記をもとに映画化した『I am ICHIHASHI 逮捕されるまで』。
決して許されることのない事件を起こした市橋達也の逃亡の軌跡を辿った衝撃の実録ドラマである、本作が11月6日(水)よりネット配信開始、11月9日(土)より劇場公開となります。

この度本作の公開を記念いたしまして、監督・主演・主題歌を務めますディーン・フジオカと、自らの収監経験を著書にまとめるなど、精力的な活動を続け、Twitter上にて本作に反応していただいた堀江貴文氏をゲストに迎え、11月8日(金)にニコニコ生放送で生トーク対談を実施し、放送前に記者向けのトークを実施いたしました。

『I am ICHIHASHI 逮捕されるまで』ディーン・フジオカ×堀江貴文
ニコニコ生放送直前!禁断トーク!!概要

日程:11月8日(金)
場所:ニコニコ動画半蔵門スタジオ(東京都千代田区)

登壇:ディーン・フジオカ、堀江貴文

※MCによる代表質問によりお二人からお話をうかがいました。

MC:本日は明日9日(土)より公開となります映画
『I am ICHIHASHI 逮捕されるまで』 にて、
公開記念・ニコニコ生放送を実施いたします。
ニコニコ生放送には本作にて監督・主演・主題歌をつとめたディーン・フジオカさん、
ゲストとして堀江貴文(ほりえたかふみ)さんをお迎えいたします。

MC:それでは早速、お話を伺って行きたいと思います。
ディーンさんから一言ご挨拶お願いします。

ディーンさん:今日はニコニコ生放送に呼んでいただき、ありがとうございます。
よろしくお願いいたします。

MC:堀江貴文(ほりえたかふみ)さん一言ご挨拶お願いいたします。

堀江さん:よろしくお願いします。実は僕、発売した頃に原作本を
読ませていただいてたので気になって観たかったんですよ。
面白かったですよ。特に唇を切るシーンが生々しくてね。

ディーンさん:ありがとうございます!

MC:明日から公開する『I am ICHIHASHI 逮捕されるまで』ですが、
堀江さんは本作の予告編をwebでご覧いただいてTwitter上で言及されたことから、
今回の登壇につながったということをお聞きしているのですが、いかがですか。

堀江さん:元々この事件に興味があったんです。逃げて捕まるまでは
興味なかったんですけど、逃げる過程とかを本で読んでから興味を持って…
どんな風に映像化されるのか気になっていました。

MC:ディーンさんは映画化の話を聞いた時はどう思われましたか。

ディーン:最初俳優としてお話をいただいたんですが、当時この事件のことは
知らなかったので、後追いで調べていきました。
役者として香港や台湾で活動させていただいていますが、
良い人の役が多かったので、幅を広げたい気持ちがあったんです。
主演のオファーをいただいてから半年間プロジェクトが動かなかったので、
その間に役者として自分のやるべきこと、日々役作りや情報を集めたりしていたら
エグゼクティブ・プロデューサーの方から監督のオファーもいただいたんです。

MC:堀江さんは監督・主演・主題歌の3役を務めるディーンさんをどう思いますか?

堀江さん:僕自身、最近プロデュースにも興味が出てきて今度僕の「拝金」という
小説も映画化するんです。
今は旧作をリバイバル上映したりしているところが全国で150館くらいの
ネットワークができていると聞いて、そこで僕もオリジナルの作品を作りたいって思って…
映画づくりの環境も少し前とだいぶ変わりましたよね。
最近だと機材も安くなって編集環境もよくなり、低予算で作れるようになったことに
興味があって。この間上映された、大根仁監督『恋の渦』は数十万円で製作されていて、
役者も演技学校の生徒を使って、単館系でヒットしていますよね。
SNSでプロモしたりして、面白い時代になったなと思いました。

MC:ディーンさんは香港・台湾・インドネシアなどアジア圏で活動されていますが、
当時、海外ではこの事件はどう報道されていましたか?

ディーンさん:僕自身この事件を全く知らなかったです。なぜこの事件が
本になったり、映画のプロジェクトになったのか不思議に思ったので、
そこから色々と調べていきました。

堀江さん:僕は知っていましたけど、あまり見てなかったです。
普段からあまりTVとか見ないんで。あと自分が捕まったこともあったんで(笑)
刑務所の中で原作を読みました。リアリティがありました。

MC:今市橋受刑者は獄中にいて、その中からの手記が原作となっていますが、
賛否ある題材を映画化するチャレンジのきっかけは?

ディーンさん:(主演をオファーされてから)半年間プロジェクトが動かなかった間、
作る側に立った時の映画の魅せ方など考えることができました。
映画化にあたって、どういうリスクがあるのか、周りにもいろんな忠告をいただきました。
一番原動力になったのは、最初の“疑問”ですかね。
殺人は絶対にしてはいけないことで、この事件を美化したり、
ヒーローにしちゃいけないと思いました。
だけど、この物語を通して反面教師のようなポジティブな方に持っていけたらと思ったんです。

MC:共感というと、ちょっと違うと思いますが、本作を観てどこかしら人間の弱さや
落とし穴と感じてもらえるところがあると思います。
自分でもこういうことが起こってしまうんじゃないかと感じたところなどはありますか。

堀江さん:まぁ変な人ですよね。ただ、刑務所にいた経験から思ったのは、
ちょっとしたボタンの掛け違いからそうなっているんじゃないですかね。
普通の人なのに凶悪犯だったり。子どもの頃の生活環境とか、
本気で向かい合ってくれる大人がいなかったりとかちょっとした
ことがきっかけになっているような気がします。

MC:最後に、本作の見どころについて最後に一言お願いします。

堀江さん:やはり唇を切るシーンですかね。
あそこは生々しくてどのように撮影したのか、後のニコ生で聞いてみたいと思います。

ディーンさん:あのシーンは原作本でなるほどって思った部分なんです。
僕福島出身なんで寒さに慣れていると思ってたんですけど、
シナリオハンティングで冬に青森に行った時、顔面が凍るほどの極寒を体感したんです。
感覚がなくなって、これ以上北に行ったら死ぬと思って…
その時、彼はこれ以上北に進めないけど南に戻ったら捕まる。
市橋受刑者がそう思ったかはわからないですが、寒さゆえ感覚がなくて
唇を切るという発想が生まれたのかなと自分なりに解釈したんです。
そういう風に気になったところを原作から抽出するようにしました。