詩人・柴田トヨさんの激動の半生描き、温かい涙で心がいっぱいになる物語『くじけないで』。

今月16日の公開に先立ち、本日丸の内ピカデリーにて、本作の試写会が行われました。試写会には、まど、みちおさんの詩の翻訳を手掛けられるなど、以前より詩に大変親しまれている。皇后陛下が行啓になりました。主演の八千草薫さん、武田鉄矢さん、深川栄洋監督が皇后陛下のお出迎をされた後、皇后陛下と共に作品をご鑑賞されました。試写会後に行われました、囲み取材の模様を以下にまとめさせて頂きます。

【囲み取材概要】

実施日:11 月 12 日(火) 18:30  場所:丸の内ピカデリー

登壇者:八千草薫、武田鉄矢、深川栄洋監督

【囲み取材】

記者:
皇后陛下とお会いしていかがでしたか?

八千草さん:
見終わってすぐに、とても良いものを見させていただいたとおっしゃっていました。
とても楽しんでいらっしゃいましたよ。

武田さん:
競輪で外れるシーンで笑っておられるのを見て、競輪をご存じなんだと感動致しました。

八千草さん:
以前園遊会でご一緒させて頂いた時は、主人の映画『日本万国博』のことを覚えていて下さってとても嬉しかったです。

武田さん:
『黄色いハンカチ』を天皇陛下とご一緒にご覧頂いていた様で、大変恐縮でした。
勝海舟も見ていましたとおっしゃったので、我々の芸能にもめくばせをして頂いていらっしゃるんだなと嬉しく思いました。

記者:
映画が始まる前はどんなお話しをされましたか?

監督:
映画を鑑賞されるのは久しぶりとおっしゃっていました。健一さんと武田さんはよく似ていますか?と聞かれたので、とても良く似ていますとお話ししました。
どの様なところが似ていますかと言われたので、ダメなところがとお話しした後、健一さんのシーンで3、4回笑ってくださっていて感動しました。

武田さん:
誘いを受けて映画を見る決意をされたとおっしゃっていて、映画館で映画を観ることを楽しいんでいらっしゃいまいした。皇后陛下は、柴田トヨさんのことをよくご存知で、劇中には出てこない詩も諳んじられていました。どんな詩がお好きですかとお伺いしたら、おっかさん(八千草さん)と同じ“コオロギ”がお好きだと。また、監督がお若いことに驚かれておりました。

監督:
私の母が69歳なのですが、トヨさんの詩を読んだ時に、母や母が尊敬する祖母から言われた言葉のように思って、それを描いたんです。僕も子供時代は健一のように出来がよくなくて、深川家のことを描いたんですとお話しさせて頂きました。
トヨさんがとても素敵なお顔をされていて、八千草さんもとってもトヨさんに似ているともおっしゃっていました。

武田さん:
我々の体力の半分を宣伝につかっていることを、お気遣い頂いていて、宣伝大変ですねと言って頂きました。
先日は石巻での上映に三人で伺い、石巻では、八千草さんがトヨさんに雰囲気が似ていて、涙ぐんでいる方がいたとお話しさせて頂いたら、映画を上映する施設は大丈夫ですか?と復興の速度をご心配されておりました。
個人としても、もう一度行こうと思います。皇后陛下はいつも国民のことを思ってくださっているんだなと思いました。

記者:
八千草さん、同じ世代の女性として皇后陛下がおっしゃったお言葉で特に心に残っていることはありますか?

武田:
俺が代わりにお答えします。八千草さんのことをいつまでもお美しいとおっしゃっていました。
作品に関しては、誰もが憧れるおばあさまが描かれていましたとおっしゃっていました。

八千草さん:
皇后陛下は、心からの美しさがあり、本当に優しさがにじみ出ていらっしゃいました。