インド映画歴代興収ナンバーワン『きっと、うまくいく』が公開、ぴあ初日満足度第1位を記録して大ヒットスタートとなりました。

これを記念し、映画評論家の町山智浩さんと、ネルー大学卒業のプラサード・バクレさんをゲストに迎え、トークショーを行いました。

<概要>
●日時:5月23日(木) 18:15イベントスタート 
●場所:シネマート新宿
●登壇者:町山智浩さん(映画評論家)、

インド映画歴代興収No.1、さらにはスピルバーグ監督やブラッド・ピットが大絶賛した話題の感動作『きっと、うまくいく』が遂に日本公開。メイン館のシネマート新宿では初日・二日目と満席続出!さらにはぴあ初日満足度ランキング第1位を記録するなど大ヒットスタートとなった。イベントでは、映画ファンから絶大なる人気を誇る映画評論家・町山智浩さんをゲストに迎え、本作のテーマでもあるインドの教育制度や競争社会について触れながら、映画の魅力を語った。

  今回のトークショーは、町山さんから「本作はエンターテイメントというだけではなく、インドの教育問題や社会問題が背景に埋め込まれているので、それについて話したい」ということで、実際にインドの学歴社会を経験した、日本のIT企業勤務のプラサード・バクレさんとのトークショーが実現。

<映画の舞台となっているインドの工科大学について>
町山「インドの工科大学は世界的にすごい。この大学に落ちて、“しょうがない”からマサチューセッツ大学に行く、という感じですよね。」プラサード「そうですね。非常に競争率が高い。50万人中1万人しか受からないんです。」町山「50倍!?すごい競争率ですね。」プラサード「あと、大学の中でも競争しなければならない。ずっと。」と、映画にも描かれているインドの学歴社会の厳しさを語る。

<インドの学歴社会、自殺問題について>
町山「映画にもあるが、勉強させすぎて自殺しちゃうじゃなですか。」プラサード「そうですね。若い人の自殺は全体の4割くらい。非常に多いです。」と学歴社会ゆえの“インドの影”の部分について触れる。町山「自殺って、宗教的に許されるんですか?」プラサード「許されていません。自殺未遂した人は、まず病院に運ばれますが、その次に、逮捕されるんですよ。」町山「ええ!?自殺未遂は犯罪なんですか!?」と、インドの実情に、町山さん同様会場も驚きを隠せない。

<最後に、ズバリ本作の魅力を聞かれると、>
「『Aal Izz Well(アール イズ ウェル)』と歌って踊るところですよね。タイトルにもなっている『きっと、うまくいく』という意味なんですけど。これの何がすごいって、日本にもあるんですよ!植木等さんが『そのうちなんとか、なーるだろう〜!』と歌って踊ってるんですよね。日本でやっていたことを、何十年後にまたインドでやってるっていうのがスゴイですよ!主演のアーミル・カーンと同じく、植木さんも中年なのに大学生を演じていたしね。」と日本人にも共感できる本作の魅力を語り、トークショーを締めくくった。

<次回イベント>
■5月25日(土)13:15の回終了後、16:45〜 ■シネマート新宿
■ゲスト:いとうせいこう(作家/クリエイター)、Bose(ミュージシャン/「スチャダラパー」