J-WAVE SPECIAL PREVIEW 映画『建築学概論』にスペシャルゲスト中尾彬さん登場!!

登壇者:中尾彬  MC:mic ※敬称略
場所:シネマート六本木 スクリーン4 港区六本木3−8−15 シネマート六本木3F

恋の達人としてMCより紹介を受けると、「俺は違う。恋の達人は、ロンブーの淳だよ」とまず会場を沸かせる。私たちの世代の初恋は、まったくこの映画の世界のようだった。この映画を見て、日活の吉永小百合、東宝の酒井和歌子とかの作品を思い出した。いかに、当時は澄んだ心をもっていたか・・・。主人公が、はっきりと好きと言えないところがいい。かみさんと見たんだけど、胸にキューンとくる懐かしさだった。
マストロヤンニみたいに、恋愛映画に出たい。男は、たえず情念をもっている。三國連太郎さんも、言っていた。

初恋は、50年前ぐらいかな。六本木で遊んでたとき。峰岸徹、内田裕也とかみんな売れてない頃でつるんでた。加賀まりこ、大原麗子もいた。ギラギラしてたから、野獣会といった。お金のあるナベプロの3人娘(中尾ミエ・伊東ゆかり・園まり)はキャンティ、我々はお金がないからハンバーガーインで遊んでたな。彼女と都電の線路の上を信濃町までトボトボ歩いたりした。恋に落ちたら、彼女しか見えなかった。男は惚れたら弱いね、女はリアリスト。彼女とは5年続いた。昔は携帯電話とかない時代だから、電話すると親父が出て緊張した。手紙にしたら、彼女にはこんな紙がいいかな?万年筆もこんな太さが彼女の好みかな、とかいろいろ考えていた。男は繊細なんだよ。

この映画を見て、志乃と初恋の話なんかもしたよ。自分の初恋の話はしたけど、反対に妻・志乃の初恋の話は聞いてないよ。聞きたくないよ、志乃の初恋は俺だと思うよ、男ってそんなもんだよ(笑)。初恋の頃は純粋で澄んでたけど、今だって澄んでる部分はある。そんな部分がないと役者はやってられない。確かに年とって澱みたいなものが溜まってくるけど、俺は今だって澄んでるよ(笑)。志乃は、初恋の彼女から数えて10人目。中身が濃いから人数は少ない。志乃は、芸人の娘で、俺がだめになっても慌てない。いてくれないと困る。
夏八木勲さんは、ヘミングウェイみたいにパイプをくわえてかっこよかった。ビールが好きな人で、10本ぐらい飲んでた。でも全然変わらなくってね、かっこよかった。