12月11日(火)夜(日本時間12月12日)、アメリカ・NYのジーグフェルド・シアター(Ziegfeld Theater)でクエンティン・タランティーノ監督最新作『ジャンゴ 繋がれざる者』のプレミアが開催された。

 監督のタランティーノをはじめ、主演のジェイミー・フォックス、レオナルド・ディカプリオ、クリストフ・ヴァルツ、ドン・ジョンソン、そして、タランティーノ映画の常連のサミュエル・L・ジャクソンらの出演者、更にはサントラの楽曲を担当したミュージシャンのジョン・レジェンドなどの男臭いメンツが笑顔でレッドカーペットに登場した。タランティーノ監督は「ここはNYで大好きな劇場。自分の作品は全てここでプレミアをやってるんだ。今日は最高さ。みんな映画に共感してくれて、自分は幸せ者だ。」と喜びを語った。主演のジェイミー・フォックスは「タランティーノはカメラが回っているときも、回っていないときも、すべての瞬間を大切に、頭に記録してるんじゃないかな。セットでは携帯電話は使用禁止で、自分がジェイミー・フォックスって事を忘れて、役になりきってくれ、と言われて、まるで学校のようなんだよ。でも、とてつもなく楽しいんだ。」と撮影の様子を語った。本作でその悪役が注目されるディカプリオは「タランティーノ監督とずっと仕事がしたいと思っていた。彼とこの“ムッシュ・キャンディ”というキャラクターを掘り下げる方法などを話し合い、信じられないほど嫌なキャラクターを生み出し、それは南部のひどい時代を象徴しているんだ。彼との仕事は素晴らしい体験だった。皆にとって、毎日が挑戦だけでなく、興奮だったよ。」と語った。

 その前評判の高さから、業界内の関心も高く、出演者以外の豪華ゲストも数多く来場。出演陣が男性ばかりなのに対し、ゲストは豪華な衣装に身を包んだ女優たちが華を添える形となった。タランティーノと恋の噂もあったユマ・サーマンを筆頭に、リヴ・タイラー、キャンメロン・ディアス、メラニー・グリフィスとドン・ジョンソンの娘であるダコタ・ジョンソン、レニー・クラヴィッツの娘のゾーイ・クラヴィッツなどが会場を沸かせた。
 現在、アメリカではアカデミー賞の前哨戦となる数々の賞レースがスタートしており、『ジャンゴ 繋がれざる者』はすでにナショナル・ボード・オブ・レビューを筆頭にアメリカン・フィルム・インスティテュート(AFI)など名立たる映画賞で受賞を果たし、数多くのノミネーションを獲得している。全米12/25クリスマス公開へ向けて、その勢いは止まらないようだ。