この度、四国一小さい町・徳島県上勝町で起きた奇跡の実話をベースにした映画『人生、いろどり』の公開を前に“いつまでも地域で暮らし続けるために”を目的に活動をしている、NPO法人 サポートハウス年輪にて試写会が開催され上映後には御法川修監督によるティーチインが行われました。

試写会場の視聴覚室は地域の方が満員になるほど集まり、上映中は時折笑い声が起こっていたものの、後半になると涙を浮かべて感動に包まれながら上映が終了しました。上映後には本作の御法川修監督が登壇し、映画についてコメントいたしました。

「自然にある“葉っぱ”を収穫して売り物にするのは、料理に添えるので清潔でなくてはいけないし、形や大きさをそろえるのがとても大変。簡単そうだけれどとてもデリケートな仕事。」と監督。このいろどりのシステムがいかに良くできているかを説明した。また自身の映画監督という仕事と重ね合わせて「とても地道で、これ必要なのかな?という作業でも、それを積み重ねていくことが一つの仕事として成果が出る。いろどりの葉っぱも、ひとパック数百円のものを毎日誠実に収穫し積み重ねていくことで成果がでる。その成果に対して収入が見えるのはとてもいい働き方だと思います。」と語った。また実際にいろどりで働くおばあちゃんたちを見て「いつも明るく、競争しながら働いている。自分の今日1日働いた分がいくらになるのか見えていることでより頑張れているんだと思う」と印象を語った。
観客の女性から、このビジネスの話はテレビで見て知っていたが映画を見て苦労などが解った。との感想に「上勝町は山の高低差を生かして四季折々の葉っぱがとれる。それをパックに詰めて陳列してあるのを見ると本当に綺麗で思わず買いたくなってしまいますね。それには多くの努力があるんです。」 「季節外れの時期だったにも関わらず撮影の終盤に使う桜の枝を頼んだら、当日に現場にズラッと50本並んでいるのを見たときは、本当に感動しました。」と撮影のエピソードを熱く語った。

「いろどりは奇跡のような実話だけれども、その奇跡にも葉っぱを流通させるシステム作りに真摯に取り組んだからできた結果。日々の確かな努力の積み重ねがあるから起こる奇跡なんです。」と、70代の女性たちが葉っぱビジネスを通し、生きがいを見つけていくという本作と共に、映画に込めたメッセージを伝えた。