映画『最強のふたり』泉谷しげる×綾戸智恵、自分をさらけ出せる関係。それさえあれば生きていける!
2011年のフランス年間興収で「ハリー・ポッターと死の秘宝Part2」「パイレーツオブカリビアン/生命の泉」といった並みいる大作を押さえ、No1を記録した、GAGA配給フランス映画「最強のふたり」。東京国際映画祭でも史上初の3冠を獲得!アメリカでも本年の外国映画興収一位を記録し、早くもハリウッドリメイクが決定いたしました。
車椅子の全身不随の大富豪と彼を介護することになったスラム育ちの青年。価値観の全く違う二人の友情を描いた本作の公開を記念し、多くの車椅子のお客様とお連れ様にご鑑賞頂けるスペースを設けた特別試写会を8月20日(月)浜離宮朝日ホールにて開催した。
『最強のふたり』元気過ぎる(!?)トークショー
◆日時 8月20日(月) 18:00〜
◆場所 浜離宮朝日ホール 小ホール(東京都中央区築地5丁目3−2)
◆登壇者 泉谷しげる(64) 綾戸智恵(54)
試写上映前の壇上に現れたのは、シンガーソングライターの泉谷しげる、そして、ご自身も介護経験のあるジャズシンガーの綾戸智恵。おどけながら笑顔で登場した二人。泉谷は「お母さんの介護をして、尊敬してる!俺の面倒もよろしくな!」と笑いを交えながら綾戸を称賛。綾戸は「寝癖がついたままでセットする。今日のオレでええねんっていう視線がいい」と泉谷の印象を真面目に答えたのに対し、「今は(髪が)ないけど。これも障害(笑)」と本作のドリスのようなブラックジョークからトークショーがスタートした。
映画の感想を聞かれて泉谷は「下品な会話の連発(笑)」という一言目を発したかと思うと、「フィリップは丁寧に扱うことを嫌がっている。ドリスは障碍者に対しての壁を平気で超えるところが素晴らしい。可哀想と同情するより正直でいいと思う」と真面目に答え、それに対し綾戸も「素の自分で接すると相手も素を出せるしね。人は一人で完璧っていうのはなく、違うもの同士が融合して最強になる」と作品の魅力とともに人と人とのつながりの重要性を説いた。
本作はEarth Wind&Fineやニナ・シモン、そしてクラシックまで映画と一緒に音楽も楽しめる作品であり、そのニナ・シモンの「Feeling Good」を綾戸は偶然にもコンサートの楽曲リストに入っているということを告白。「ロックともクラシックとも言わない音楽が流れて、二人が融合するシーンは最高」と語ると「フォーリング〜♪あとはお金払って聞きに来て〜♪」と口ずさみながらジョークを交えた会話に会場から笑いが起こった。
「ご自身にとっての“最強のふたり”は?」という質問に、泉谷は「孫。3年しか生きられない人が2年で死んで、3年も生きられると言ったら5年生きた人の話を説明して、すごい孫だと思った」と身内自慢をしたのに対し、綾戸は「コンサートのお客さん。聞いてくれる人おるからあんな声でるんかも」とファンに対しての感謝の気持ちを言葉にした。
最後に、泉谷は「大した映画じゃない(笑)それぐらいの気持ちで肩をはらずに観て欲しい」と、綾戸は「この映画を全員に、すべての世代の人に観て欲しい。いろんな立場の人がいて、ものすごく身近な映画。楽しんでください」と映画の感想を述べた。暴走気味にマシンガントークを続ける、泉谷と綾戸の“最強のふたり”に、MCが会話にはさむ暇もなく会場からは始終笑いが起こるトークショーであった。