映画『夏の祈り』世界が注目する若手ピアニスト・小林愛実さんが祈りを込めて語る。
被爆地・長崎にある世界最大規模の特別養護老人ホーム「恵の丘長崎原爆ホーム」で暮らす高齢被爆者たちが、自分たちの体験をもとにした被爆劇を演じ、若い世代に伝えたいという姿と平和への祈りを描いたドキュメンタリー映画『夏の祈り』。
本作のピアノ演奏者で、世界的な音楽家たちが賞賛する注目の若手ピアニスト・小林愛実さん(16 歳)をお招きし、本日トークイベントを実施致しました。
【イベント概要】『夏の祈り』劇場トークイベント
【日時】8 月12 日(日)12:30〜の回終了後
【場所】渋谷アップリンク
【登壇者】小林愛実さん(ピアニスト・『夏の祈り』ピアノ演奏) /進行役:坂口香津美監督
本作の坂口香津美監督による司会進行でトークがスタート。本日、初めて映画をご覧になられた小林愛実さんが、会場から登壇。
坂口監督より「初めてご覧になられたこの『夏の祈り』はいかがでしたか?」という問いかけに、小林さんは、「2 年くらい前に広島の原爆ドームに行きました。勉強とかで原爆があったことは知っていましたが、資料館を見て初めて間近でその出来事を知り、同じ人間なのによくこんな酷いことが出来るんだろうと思いました。本日、映画を観て、被爆したために言葉では表せない苦しみがあるのだという事を多くの人に知ってほしいと、改めて感じました。」と話した。
また、監督より続いて「この映画は、小学六年生以上の方に観てもらいたいと思っています。被爆劇を演じているお年寄りの方々は、新しい世代に自分の経験した被爆という想像を絶する苦しみや自分の想いを伝えることに命をかけて演じていらっしゃると思うんです。小林さんは、若い世代として何を受け止め、どんな風に伝えていきたいと思いますか?」との問いかけに、小林さんは、
「私が出来ることを考えると、自分の音楽を通じて、少しでもその傷を癒すことが出来たらいいなと思います。」
と答えた。
最後に、会場のお客様より「お年寄りの方たちが被爆劇を通して自分の体験を新しい世代に伝えようと思っている事をどのように感じられましたか?」との質問を受け、「私たちの世代は何にも知らないから、こんな酷いことがあったという事をやっぱり知るべきだと思うし、苦しいのにお年寄りの方たちが伝えて下さっているのをちゃんと受け止め、今後、決してこのような事があってはいけないと、若い人たちみんなが思うべきなんじゃないかなと思いました。」と答えた。