11月27日(日)、TOHOシネマズ日劇1にて、12月1日(木)より公開されるスピルバーグ監督最新作『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』の公開に先駆け東日本大震災で被災した中学生、高校生を仙台、福島などから200名招待し(保護者含む)<〜Support Our Kids〜チャリティ試写会>を行いました。

本作の主人公タンタンのように勇気をもって世界中を飛び回り、日本中に希望を与え続けている中田英寿さんがスピルバーグ監督らの声掛けに賛同し、スペシャルゲストとして登壇。
さらに、中田さん発案のサプライズ・クリスマスプレゼント企画が発表され、またスピルバーグ監督とプロデューサーのピーター・ジャクソンより、この日のためにスペシャルメッセージが届けられ披露されました。
そして、「タンタンの冒険」の原作者故エルジェ氏の元夫人ファニーさん、タンタンの著作権を所有するムーランサール社の最高経営責任者ニック・ロドウェル氏も登壇されました。

■日時:11月27日(日)
■場所:TOHO シネマズ 日劇1(千代田区有楽町2-5-1有楽町マリオン11F)
■登壇者:リュック・リーバウト(ベルギー王国大使館 駐日特命全権大使)
ファニー・ロドウェル(エルジェ・エステート プレジデント)
ニック・ロドウェル
(『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』エグゼクティブ・プロデューサー)、被災地より招待された中高生の代表者3名

■スペシャルゲスト:
中田英寿 (一般財団法人 TAKEACTION FOUNDATION 代表理事) 
■招待者:東日本大震災で被災した中学生、高校生を宮城、
福島などから200名(保護者を含む)

上映終了後、会場からは、「楽しかったね!」、「すごい迫力で面白かったね!!」など興奮混じりの声が飛んでいました。
そしてスペシャルゲストとして、中田英寿さんが登場すると、「オー!!」とひときわ大きな歓声が上がりました。
中田さんは映画の感想やタンタンの冒険心に共感したことなどを話され、大いに盛り上がったイベントとなりました。
また、舞台挨拶後に行なったミニ会見では記者からの質疑に応じ、タンタンの冒険、そして被災地への思い等を語りました。

【以下登壇者コメント】

MC:それでは、登壇の皆様よりご挨拶いただきたいと思います。

リュック・リーバウトさん:
本日は、たくさんの方にご来場いただきまして誠にありがとうございます。映画は楽しんでいただけたでしょうか。
(会場拍手)

ファニー・ロドウェルさん:
本日はお越しいただきましてありがとうございます。
今日本作をスクリーンで見るのは4回目ですが、私自身もこの作品は何度見ても楽しめると思っています。

ニック・ロドウェルさん:
この映画製作の話が出たのは、29年前だったんです。
皆さんには映画化まで、とても長い間待っていただいていただきましたが、待つだけの価値がある素敵な作品になっていると思います。

MC:今回、被災地より来場していただきました中高生の方々に映画の感想を伺いたいと思います。

中高生代表 浅田香菜さん(18歳:宮城県石巻):
映画の中でハドック船長の「壁をぶち壊して前に進もう」
というセリフがあったのですが、勇気づけられました。
私もこれから壁をぶち壊しながらいろんなことにチャレンジしていきたいと思います。
震災後に初めて見た映画がこの作品で良かったです。

MC:中田英寿さんご挨拶をお願いいたします。

中田英寿さん:
こんにちは中田英寿です。
僕自身、前からこの作品は見たいと思っていたので今日はとても楽しみでした。
僕も世界中を飛び回って、いろんな経験をしてきました。
ただここまではちゃめちゃではなかったですけど(笑)。
映画の中でハドック船長も言っていましたけど、いろいろ大変な事があっても、勇気を持ってそれを乗り越えていくことは大切なことだと思います。
面白さの中にも教訓があって非常に楽しめる作品でした。

MC:今日は、中田さんより素敵な企画があると伺ったんですが、教えていただけないでしょうか。

※中田さんからのクリスマスプレゼントは、被災地の子どもたちに向けて、本作劇場鑑賞券2000枚の提供です。

中田さん:
今回、被災地の子どもたちのために何か出来ないかなと考えていました。
そしてクリスマスプレゼントとして、子どもたちを映画館に呼ぶことができないかと思い相談してみたところ、僕の提案にスピルバーグ、ピーター・ジャクソンやベルギー大使館、アメリカ大使館、ニュージーランド大使館にもご賛同いただき協力いただいたことによって実現に至りました。

MC:(大使に向けて)このクリスマスプレゼント企画の事を聞いてどう思われましたか。

大使:
とても素敵な企画ですよね。クリスマスシーズンですので、是非ご家族皆さんで見ていただきたいです。

MC:それでは、最後に本日ご来場されている皆さまへ一言お願いします。

中田さん:
この映画は、全世界で読まれている絵本が原作となっていますが、笑いもたくさんあって子どもから大人まで楽しめる作品だと思います。
その中に教訓もあり、人生において勉強にもなるんじゃないかと思います。
原作を読んでみるとま違った面白さが味わえると思います。
映画を見た経験も活かしてこれからを過ごしていってほしいです。

【中田さんミニ会見】
Q:本日会場の皆さんと映画を鑑賞されましたが、映画はいかがでしたか。

中田さん:
最近、映画館に行った時に本作の予告が流れていたので気になり、見たいなと思っていました。
もちろん「タンタンの冒険」シリーズは知っていましたし、今回、3D映画でしかもアニメーションでもなく、実写でもない映画を見るのは初めてだったので、非常に興味深く見ることが出来ました。
原作の良さとオリジナルエッセンスを加え、映画ならではの良さが出ていてスピード感あり、笑いあり、さらに考えさせられる部分もある映画だと思いました。

Q:今回、クリスマスプレゼントとして、本作の劇場鑑賞券プレゼントを企画されましたがどのように思いついたのですか。

中田さん:
僕自身、被災地に行った時、何か出来ないかと思ってずっと考えていました。僕は毎年クリスマスに友達にプレゼントをあげるのですが、やっぱり何かもらうということは嬉しいと思うので、発案しました。
今年は、東日本大震災があったりして、いつもよりプレゼントをあげたりもらったりすることが難しいのではと思ったんです。
そこで誰でも楽しめるものが良いんじゃなかと思い、タンタンの冒険を選びました。
僕の提案にスピルバーグ、ピーター・ジャクソンやベルギー大使館、アメリカ大使館、ニュージーランド大使館にもご賛同、ご協力いただき感謝しています。
『タンタンの冒険』は誰もが楽しめる作品で、今の社会で生きていく人たちへの色んなメッセージが込められているので、クリスマス(楽しめる作品として)にも相応しいと思います。

Q:この映画の最大の魅力、そして今の高校生に必要な勇気ある冒険は何だと思いますか。

中田さん:見どころはやはり主人公タンタンが周りの人を巻き込みながらも、楽しい扉をどんどん開いて冒険をしていって最終的には成功させていくところだと思います。
いくつもの困難をタンタンはすぐ人に頼るのではなく、自分で物事を考えて進んでいきます。
そういうところに共感できますし、ワクワクして楽しいですよね。

最終的には自分の行動によってしか物事は実現しないので、例えば海外に行って勉強してみたり、いろいろ経験してみることが大事だと強く思います!
僕も海外に行ったり、日本中を回っていますが、自分の行動でしか得られないものはあるので、若い世代の人にもいっぱい経験していってほしいですね。

【本編上映前に、会場に流されたビデオメッセージ/テキスト】
■スティーヴン・スピルバーグ(監督)
スティーヴン・スピルバーグです。

私も世界中の人々と同様に衝撃と悲しみに襲われました。
この3月に起きた津波と地震の映像を目にしたからです。
当時の映像や災害後の出来事を今も忘れられません。

だから今日はとても光栄です。
皆さんが東京に来て「タンタンの冒険」を見てくれて、うれしいです。

津波と地震を生き抜いた皆さんはある意味タンタンと似ています。
彼は希望と未来のシンボルと言えるからです。

ぜひ、映画を楽しんでください。

そして、この機会を与えてくれたベルギー、ニュージーランド、アメリカの大使館にも感謝を述べます。

皆さん、ありがとう。

■ピーター・ジャクソン(プロデューサー)

ピーター・ジャクソンです。
現在ホビットの国、ニュージーランドにいます。

少し離れたクライストチャーチで、今年2月22日に大地震が起きました。
最初に駆けつけてくれたのは、日本からの国際緊急救助隊だったのです。

その直後に日本も震災に遭うとは、誰も想像していませんでした。
皆さんの復興を心より祈っています。

今日は「タンタンの冒険」を観に来ていただき、本当にありがとうございます。
また、本日の主催者のベルギーとアメリカ、ニュージーランド大使館にも感謝します。

会場に行けなくて非常に残念ですが、ぜひ映画をお楽しみください。