昨年「ハリウッド・レポーター誌」が発表する「世界の注目俳優10人」に日本人でただ一人選ばれ、今年はニューヨーク・アジア映画祭においても「スター・アジア・ライジング・スター賞」を受賞するなど、海外でも評価が高まっている演技派俳優、山田孝之の最新主演映画『指輪をはめたい』(ギャガ+キノフィルムズ共同配給)が11月19日に公開いたします。
記憶喪失になってしまい、“婚約指輪”を渡すはずだった相手を思い出そうと奔走する男(山田孝之)の前に、小西真奈美、真木よう子、池脇千鶴が演じる、まるでタイプの違う3人の女性が恋人だと名乗り現れる…。
果たして誰が本命なのか!?コミカルでちょっぴりビターなファンタジックなラブストーリーです。
この度、全国公開に先駆け、映画の完成報告記者会見が“指輪をはめたい”のタイトルにかけ、婚約会見がよく行われるキャピトル東急の桐の間にて、大安吉日の11月3日(木・祝)に行われました。
映画撮影現場以来、約1年ぶりにメインキャストが揃い、キャストの結婚観が明らかになる完成報告記者会見となりました。

MC:それではお一方ずつ、ご挨拶と一言ずつ頂戴したいと思います。まずは、記憶を失くした主人公・片山輝彦を演じた山田孝之さんです。
山田さん:記憶を無くした人をやりました。この映画はファンタジックなところが女性に楽しまれると思いますが、男性にも是非観てもらいたい。男女で観てコミュニケーションのツールになったらいいなと思います。

MC:輝彦の一人目の恋人、会社の先輩でクールで完璧な才女・住友智恵を演じた小西真奈美さんです。
小西さん:この作品は平たく言ってしまうと輝彦が三股をかける話なので、「アイタタタ」と、
思われる方もいるかもしれませんが、キャラクターのまっすぐな部分に共感できる部分もあります。
女性のキャラも三者三様なので、いろんな人に思いを反映できる映画でもあります。

MC:輝彦の2人目の恋人、風俗店に勤めるセクシーな潮崎めぐみを演じた真木よう子さんです。
真木さん:とてもコミカルで独創的、幻想的で不思議な世界観の映画です。
今までにない役を演じたので、皆様に観てもらうと思うとドキドキします。

MC:輝彦の3人目の恋人、公園で人形劇屋台をしている家庭的な鈴木和歌子を演じた池脇千鶴さんです。
池脇さん:私はこの映画は「ラブファンタジー哲学」だとずっと言っているのですが、面白いけど何か考えさせられる作品です。
一度青春を過ごした人なら、この映画を観たら何か感じると思います。

MC:本作の脚本・監督を務めました岩田ユキ監督です。
岩田監督:伊藤たかみさんの原作はコミカルな設定ながらもクールな男性を描いた作品ですが、私がモテない目線でアンサーを返しました。

MC:山田さんにお伺い致します。本作への出演を決めた決め手をお話頂けますでしょうか?
山田さん:前後の仕事との違いや、初の女性監督だったり、いろんな要素が今までと違う作品です。
ここでぎりぎり嘘にならない程度でお答すると・・(笑)、自分も30歳手前になって結婚を考えなきゃいけない年になって、輝彦を通して結婚というものを考え、未開拓の地に足を踏み入れるための、何かがあったりなかったりするんじゃないかな(笑)と思い、オファーを受けました。

MC:足を踏み入れてみていかがでしたか?
山田さん:何かが見つかったような、見つからなかったような…(笑)。いや、でも一歩前に進めました。

MC:小西さんが智恵を演じる上で意識したことなどありましたら教えて下さい。
小西さん:脚本を読んだ時に才色兼備の智恵が恋愛に関しては一直線に、なりふり構わず、走り回るのが人間臭くて、かわいいなと思えて、現場ではそれを大事に輝彦の前だけでは乙女でいたいと思って演じました。
MC:真木さんは、これまでにない役どころを演じていらっしゃると思いますが、オファーが来て、脚本を読まれて、どう感じられましたか? 
真木さん:台本読ませて頂いて、まさか自分がめぐみでオファーが来ているとおもわなくて、びっくりしました。でも嬉しかったですね。
そういう役を私に挑戦させて頂けたのが。それが一番出たいと思ったきっかけです。

MC:池脇さんの演じた和歌子さんという役は、居そうで居なさそうな、手を差し伸べて助けてあげたくなるような役ですが、演じる上で意識したことなど教えて頂けますか? 
池脇さん:相手に尽くしたい、大好きだという思いが空回りする残念な子だなって思っていて、2歩も3歩も5歩も下がっていて、いつも「ごめんなさい、ごめんなさい」って前に出られない女の子だと監督にも言われたので、監督の仰るとおりに体現出来ればと思いながら演じていました。

MC:岩田監督にお聞きしたいのですが、山田さん、小西さん、真木さん、池脇さんという素晴らしい面々にご出演頂くことになったわけですが、
オファーに至る理由や決め手をお聞かせ願えますか?
岩田監督:この人の演技をお客として観て感動したことがあるかどうかが、まず第一段階でありました。これは三股かけていた男が、記憶を失って恋人を探すという漫画チックな設定なのですが、主人公の抱えている痛みとか必死さを人間らしく表現できる人を選びました。

MC:山田さんが演じられた輝彦さんは、頭を打って記憶を失くし、さらに見覚えの無い婚約指輪が出てきて、彼女と名乗る女性が3人も現れてしまう驚きの事実に、次々と翻弄されていく本当に大変な役どころと思いますが、ご自分が輝彦と同じようなシチュエーションになったら、どんな対応をすると思いますか?
山田さん:彼女が三人いたらですか?難しい質問ですね(笑)三股は嬉しくはないですね。
男性記者の方に羨ましいと言われたことはありますが、名前を間違えないかとか、気を使わなければいけないですし、そこまで労力を使う利点がなく大変なことの方が多いと思います。

MC:女性の皆様にお伺いしたいのですが、輝彦のような男性をどう思われますでしょうか?
池脇さん:客観的に見て3人の彼女がいるというのはダメだなと思います。
やってはいけない事ですよね。他人事だったらわかりませんが、自分がそこに絡んでくるとやはり許せないですよね。

真木さん:演じてるときは、めぐみとして輝彦が好きだっていう感情の方が大きかったですが、例えば今、三股されていたら許せないですね。

小西さん:私も絶対嫌ですね。許せる人なんていなんじゃないですか?
でも輝彦のキャラがあまりにも素敵なので、彼女になるのは嫌だけど友達になって話は聞いてみたい感じです。

MC:岩田監督にお尋ねしたいのですが、輝彦、智恵、めぐみ、和歌子の4人の登場人物が皆それぞれ、
個性的で人間らしいキャラクターに描かれていましたが、脚本を作っていく上で大事にされたポイントをお聞かせ願えますか?
岩田監督:それぞれが極端で、漫画っぽさも持っているキャラクターですが、
それでも人間として全員平等でいるべきだと思っていて、この映画の皆は平等に、はしたないですね。
人間の本能を感じる。同じように綺麗なことも汚いことも与えると人間らしくなる。必死な人同士の物語なので、ぶつかるから物語が生まれるんです。

MC:映画の中の様に、寝ている間に指輪をはめられたらどうします?
小西さん:嬉しくてニヤニヤしてしまいそうです。嬉しくなってテンションも上がると思います。
でも真意をすぐに確かめられないかもしれない。次の日もはめてくれるかな?とか、
そういうシチュエーションを経てようやく聞けるかなと思います。でも、できればストレートに言ってくれればいいのになとか色々と考えちゃいますね。
池脇さん:いつかな?いつかな?と、考えると思います。はめられて外されているわけですよね?
だから、きっとプロポーズしてくれるんだと思って、誕生日かな、クリスマスかな?って、待ち焦がれちゃうと思います。
それか、「こないだ(指輪を)はめた?」なんて、我慢できなくてさりげなく聞いちゃうかもしれませんね。

真木さん:その瞬間にバっと起きて、問いただすと思います。別に威圧感を与えるわけじゃなく、「はめた?はめた?」みたいな(笑)

MC:それでは最後に、皆様からお一言ずつ、頂戴したいと思います。 
岩田監督:この物語は三股男が純情に見えるかや、男と女の下世話のすったもんだがワルツに見える作品になっている一風変わった映画だと思います。
そして、漫画チックな設定ですが、最後は誰もが味わったことのある青春グラフティー。楽しんでいただけると思います。

池脇さん:輝彦さんが誰を選ぶのか、どんな幸せを見つけるのか観て欲しい。

真木さん:肩に力が入らず、楽に見える映画だと思います。沢山の方に観てもらいたいです。

小西さん:これから私たちの手を離れて皆さんの元に届くので期待感と不安でドキドキですが、観て頂けたら楽しんで頂ける作品ですので、宜しくお願い致します

山田さん:ポスターとかのイメージもあってラブストーリーだし、ファンタジックな要素もいっぱいあるのですが、だいたいの方が予想していたものと結構違うので、先入観にとらわれずに、是非男女で観に行ってください。