松本人志監督作品「さや侍」(英語表記:SCABBARD SAMURAI)が第16回釜山国際映画祭(2010年10月6日〜14日開催)の「アジア映画の窓」部門(英語表記:A Window on Asian Cinema)に正式招待され、主演の野見隆明(54歳)が10月7日に釜山に入り本日14時45分より(日本時差なし)、LOTTE CINEMA Centum Cityにて上映後、サプライズ舞台挨拶を行いました。

当初、上映のみで舞台挨拶は予定していませんでしたが、主演の野見隆明のみ急きょ、釜山に入り、舞台挨拶を行いました。
8月のロカルノ国際映画祭は、松本監督と、板尾創路、熊田聖亜とともに舞台挨拶を行いましたが、今回は野見ただ一人での舞台挨拶で松本監督から与えられた“釜山の業”に対して日本出発時より緊張のあまり過呼吸気味に。

野見の希望でハングル語で挨拶をしたいとの申し出に現地スタッフとともに昨晩、夜通し考えて練習しLOTTE CINEMA Centum Cityに向かいました。
予定にはない野見の舞台挨拶をアナウンスされると満席の客席(110席)からは歓喜の声があがり、緊張で顔が引きつった野見が客席に飛び込みました。

野見はハングル語で「みなさん、こんにちは。私はウォン・ビンです。」と、つかみの渾身のギャグをはなつと客席はまさかの静寂・・・
日本では「働くおっさん劇場」などで認知されている「おかしな一般人」が、韓国では当然伝わっておらず、「映画の主演がいきなり何をいっているんだ」と不可思議の様子。

その様子も緊張で全く気付かない野見はどんどんハングル語で挨拶を進めていきます。
「私は主演の一般人 野見隆明です。今日は監督が仕事で来れないので、私が「さや侍を代表して来ました。みなさん!映画はどうでしたか?面白かったら拍手をください!

と話すと客席は大喝采が鳴り響きます。
拍手でようやく我に返った野見は「カムサハムニダ!(ありがとう)チェゴ(最高です!)」
とハングル語での挨拶を締めました。

司会より「質問あるかたは手を上げてください」とのかけ声とともに質疑応答が始まるや否や、20名あまりの観客が挙手!

女性(20代)から映画のキッカケや撮影での感想を問われると
野見は「僕は松本監督の映画だとしらずに、DVDの撮影だと言われて、撮影現場にいきました。毎日が緊張の連続でした。」
と覚えてきたハングル語の挨拶ではなく、“素”の野見の言葉で話すと、韓国の観客にも
「おかしな一般人」が伝わってきたのかクスクスと笑いが。
「さや侍」アソシエイトプロデューサー仲良平より撮影の手法として野見には松本監督の作品と伝えずに撮影の後半で松本監督の作品だと伝えたことを捕捉で説明すると
会場からは驚いた様子。

「映画で大変だったことは」との質問(30代男性)には
野見は「劇中の“30日の業”で蛇を結ぶシーンがあって、そこが大変でした。
ただあまり大変だと思ったことはなく、むしろこんな一般人を映画に出演させてくれた松本監督やスタッフに感謝です。」

「今後はどうしていきたいですか」との質問には
「一般人ですので、今後のことはどうなるか分かりませんが、オファーがあれば映画には出たいですねぇ。韓国とかでオファーがあれば、是非あればよろしくお願いします。」と、ちゃっかりアピールすると、会場は大爆笑!

その後も質問が次々と続きましたが次の上映の為に、泣く泣く終了。
野見は最後に「この映画を通して“勇気”と“絆”を分かってほしいです!」
と熱弁すると温かい拍手が劇場を包みました。

予定より15分押して終了し会場を後にしようとすると、観客からのサイン責めに身動きがとれない状態になり、野見隆明の“釜山の業”は大好評のうちに終了しました。

なお、11月5日に発売される「さや侍」ブルーレイ・DVDには本編でカットされた“未公開の業”を特典映像として収録。
また、野見がロカルノ国際映画祭で大号泣した模様など、特定映像が盛りだくさんです。